※本記事には広告が含まれています。
こんにちは、しろこです。
数年前にテレビで海宝直人さんの歌を聴いてから、一度生で聴いてみたいな~と思っていました。
何かの観劇に行った時に手にしたチラシの束に、本作『イリュージョニスト』のチラシを発見。
「ぬおっ…! チケット高っ…!」
平日と土日祝日のチケット代に差をつけるようになったのはいつからなのでしょうか。。。
でも、年明けから「やってらんねー(ノ`Д´)ノ彡┻━┻」と思うこと続きだったこともあり、平日のチケットを購入。
先行販売手数料など、各種手数料込みで〇〇〇〇〇円也。
蓋を開けてみれば、あの手この手でチケット叩き売りの状態になってました。
(有名作品じゃないから? チケット代が高いから? 超有名人が出演するわけじゃないから?)
いや、まぁ、おかげで(?)めちゃくちゃいい席が買えたからよかったんだけどさ。。。
同じことがあるたびに思うのですが、この不平等システム、どうにかならないものでしょうか。。。
そして久々の梅田芸術劇場メインホール。
(前回行ったのは2023年9月)
久々すぎて忘れてましたよ、この劇場の座席は互い違いになっていないということに…。
ブロックの一番前の列だったから、前の列と1メール以上離れているのに(通路を挟む)、互い違いになってない&1階は傾斜が少ないから前の人の頭が視界に入る(><)

あらすじ
何のために人は嘘をつき、仮面を被り、虚構を作り上げるのか。
舞台は19世紀末、ウィーン。栄華を極めたハプスブルク帝国の斜陽。
イリュージョニスト・アイゼンハイムは、興行主ジーガと共に世界を巡業していた。
ウィーンでの公演中、偶然にもアイゼンハイムは幼い頃恋心を寄せ合った公爵令嬢、ソフィと再会する。
だが、ソフィはオーストリア皇帝レオポルドの婚約者となっていた。傾国の危機を救うために、過激な思想に傾倒する皇太子に対し、ソフィは心の内では疑念を抱く。ひそかに逢瀬を重ね、変わらぬ愛を確かめ合うアイゼンハイムとソフィ。皇太子は二人の間柄を疑い、ウール警部に偵察させる。
ついに密会を知った皇太子は、怒りのあまり剣を手にソフィの後を追い…。目の前に見えているものは果たして真実か? それとも虚偽なのか?
『イリュージョニスト』オフィシャルサイトより
出演者
アイゼンハイム:海宝直人
イリュージョニスト(奇術師)。
レオポルド:成河
ハプスブルク帝国の皇太子。
ソフィ:愛希れいか
公爵令嬢。皇太子の婚約者。
ウール:栗原英雄
警部。
ジーガ:濱田めぐみ
興行主。アイゼンハイムに奇術を仕込んだ。
上演時間
【1幕】13:30~14:25
(休憩25分)
【2幕】14:50~15:55
※終演後、海宝直人さん、愛希れいかさんによるアフタートーク(20分)あり
感想
海宝さんの歌、やーっと生で聴けました!
(本作観劇の一番の目的)
透明感のあるテノールで、田代万里生さんに似た声質。
実は経歴は知らなかったのですが、劇団四季で主役を張っていたような方だったんですね(@_@;)
もしかしたら、認識していなかっただけで昔拝見したことがあったのかもしれません。。。
ソフィ役の愛希れいかさんは宝塚のトップ娘役だったこともあり、ドレスの着こなしや立ち居振る舞いはさすが。
元々男役だったので娘役にしては長身でしたが、だからこそドレスが似合う(顔も小さいし)。
ジーガを演じる濱田めぐみさんは、登場するだけで目がそちらに向く役者さん。
私の中では保坂知寿さんと双璧です。
手塩にかけて育て上げたアイゼンハイムに罵倒され、それでも後になって彼の求めに応じてアイゼンハイムの前に現れた場面の海宝さんとの二人芝居には目頭が熱くなりました。
ウール警部の栗原英雄さんは、未だに『鎌倉殿の13人』の大江殿(大江広元役)のイメージ。
舞台で拝見するのは2回目ですが、海宝さん同様、詳しい経歴は知らず…。
てっきり映像の俳優さんだと思っていて、それにしては声が出るなぁ…と思っていたら、栗原さんも劇団四季出身でした(驚)
「それにしては声が出るなぁ…」なんてやっすいこと思ってすみません。。。苦笑
そしてそして、皇太子役の成河(ソンハ)さんですよ!
いやー、ね、海宝さん目当てで行ったんですけど、印象に残ったのは成河さんでした(再びすみません:苦笑)。
野太い声、狂気の沙汰、横柄な態度、いやー良かった!
レオポルドを心底胸糞悪くなるような人間に見せないと、本作は成立しません。それぐらい重要な役どころ。
これまでもチラシなどで名前は拝見したことがあったのですが、いい役者さん発見です!
カーテンコールでも役のままの表情・立ち居振る舞いだったので、明るい表情や全く違う役も見てみたいな~^^
私はXともインスタとも無縁の人間なので知りませんでしたが、本作に関して「ネタバレ禁止」というハッシュタグが立っているそうです。
1幕が終わった時点でなんとなく結末は分かってしまうんだけど、最終盤で畳み掛けるように明らかにされた結末を踏まえてもう一度最初から観たいと思いました。アフタートークでお二人も言っていたとおり、結末を知った上で見ると、すべての登場人物が全く違って見えると思います。
イリュージョンを含め、演出が素晴らしい。
後味が悪いのは、演出のトム・サザーランド氏が、見終わった後にモヤモヤした気持ちになる作品を作ろうとしたからだそうです(;・∀・) お見事です(苦笑)
終盤、警部であるウールがアイゼンハイムに言います。
「我々が秩序があると思わせているんだ」
それに対するアイゼンハイムの答え。
「ならあなたは、僕より力のある奇術師だ」
人間が他の動物と違うところは、想像力があること。思い込む力・思い込ませる力があること。
現代は、その力が負の方向に働いている気がします。
それを端的に表す、秀逸な台詞でした。
コメント