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こんにちは、しろこです。
正倉院展が完全予約制になった2020年からずっと一緒に行っていた友人が、「今年は東京の友達と一緒に行くかも」と衝撃の発言。浮気者ー。゚(゚´Д`゚)゚。
「今年は一人で行くかぁ。。( _ _)σ イジイジ」と思っていたら、東京の友達とは来年行くことになったらしく、今年も無事(?)連れ立って行きました♪
基本情報
会期:2023年10月28日(土)~11月13日(月) ※会期中無休
時間:8:00~18:00 ※金土日祝は~20:00。入館は閉館時間の60分前まで
場所:奈良国立博物館(奈良県奈良市)
料金:一般2,000円、高校生・大学生1,500円、小学生・中学生500円
今年はレイト割チケットなるものが販売されていました。通常料金より500円オフで、なんと小中学生は無料! 月~木は16時以降の入館、金土日祝は17時以降の入館に適用されるようです。閉館時間がそれぞれ18時と20時なので、観覧時間は十分確保できそうですね(その分混むかな…)。開館時間も、以前は9時だったのが8時に早まりました。
去年までは完全予約制で当日券の販売なしだったのですが、今年は公式サイトに『観覧には原則、事前予約制の「日時指定券」の購入が必要です』という記述が。奈良国立博物館観覧券売場での販売はないものの、当日の各時間枠開始時刻まで販売とのことでした。
チケット情報
発売日時:10/5(木)10:00
発売場所:ローソンチケット、CNプレイガイド、展覧会オンラインチケット
2021年と2022年はローソンチケットのみの取り扱いで、事前にコンビニ(ローソンもしくはミニストップのみ)での発券が必須でしたが、今年は『展覧会オンラインチケット』のサイトができ、初めて電子チケットが導入されました。
また、正倉院展特設電話番号が設けられ、電話予約(自動音声応答、要発券)ができるようになっていました。正倉院展の来場者層を考えると、今まで電話予約がなかったのが不思議です。きっと多方面からクレームが来たんでしょうね(苦笑)
私は文明の利器をイマイチ信用していないので、電子チケットでも印刷できるタイプのものは印刷して持っていきます。何なら初めて行く場所は、地図もしっかり印刷していきます。今回、先頭に並んでいた人が、どうもスマホにチケット(QRコード)が表示されなかったようで、スタッフの方数人と結構な時間やり取りをしていました。表示されなかったから、せっかく先頭に並んでいたのに列が動き始めた時に一旦横に避けることになり、何とも気の毒…。結局あの方は入館できたんだろうか…。コンサート会場の改札でも、電子チケットで購入した人がトラブっているのを何度も見たことがあるので、私は断然、紙派です!
待ち時間・混雑状況
去年に続いての平日鑑賞。去年は予約時間枠(10~11時)の始めピッタリ(10時)に到着したら、待機列にすでに長蛇の列ができていたので、初心に立ち返り今回は予約時間枠の30分前に到着。
しかし・・・列に並べるのは15分前からだった。。。
初めて完全予約制になった2020年は30分前から並べたんです。でも、2021年は15分前からだったのをすっかり忘れてました。初心に立ち返りすぎたわ(;・∀・)
今年も予約時間の10分前になったら、博物館横の待機列から博物館前へ移動。移動する頃の列の長さは、100~150メートルぐらい。思ったより短かったです。チケットの確認は、待機列に並んでいる時と入館する時の2回あります。
先頭近くに並んでいたので、今年は最初のうちだけでもじっくり見られるかな~と期待していたのですが、、、展示室に入るや、結構な人(゜o゜; 前の予約時間枠の最後の方で入館する人がそれなりにいたのと(ツワモノ…)、数十名の団体客がいたので、それでかな。。
他のお客さんの頭越しに宝物を見ながら、私は「人多いなぁ。。(- -;)」と思っていたのですが、近くにいた人が「昔は人ばっかりで全然見えんかったけど、予約制になってから見れるようになったなぁ」と言っているのが聞こえてきました。
そうそう、館内1階のグッズ売場はレジが2つしかありません。平日の午前中でも長蛇の列ができていたので、買いたいものがある方は覚悟してお並びください。私は列を見て買うのを諦めました。
感想
4回目ともなると、1回目の時のような高揚感はない・・・なんてことはありません!
たしかにこれまで見た宝物と似た宝物も出陳されますが、やっぱり本物は、それがまとっている空気が違います。重みがあるというか。聖武天皇ゆかりの宝物や仏具など、もともと重みがあったものだけでなく、1200年経つとこんなものまで宝物になるのか…と思うものにまで重みを感じるのはなぜ(笑)後者からは、1200年前に生きていた「人」を感じることができます。
今年は鑑賞日の週の『日曜美術館』(Eテレ)で正倉院展が特集されたこともあってか、番組内で紹介されていた宝物はやはり大人気でした。テレビの力ってすごいですね。。
紹介されていた宝物の一つが、斑犀如意(はんさいのにょい)。
読んで字の如く、サイの角でできた如意(僧が読経や説法の際などに手に持つ道具)です。「孫の手みたいなやつ」と言われれば、一気に親近感わきませんか?(^m^) それとも不敬かしら? 柄の先にラピスラズリが取り付けられており、水晶や色ガラス、孔雀石などがはめ込まれた豪華なものなので、孫の手ではないです(←もういいって)。
大人気だった本出陳品よりも、私の心を射抜いたのは、 漆如意箱(うるしのにょいばこ)。 斑犀如意を入れるケースです。
これがですねー、今でいう『シンデレラフィット』! ヴァイオリンのハードケースのように、長方形の箱の中にヴァイオリンが入る形に窪んだ緩衝材があるんじゃなく、斑犀如意そのものの形をしていて、下から滑り込ませるように仕舞う仕様。
気になった方、ぜひ下記で検索して写真をご覧ください☆
宮内庁 正倉院宝物検索
https://shosoin.kunaicho.go.jp/search
他にも、全然人気はなかったけど個人的に気になったのは布天蓋(ぬのてんがい)。こちらも読んで字の如く、布製の天蓋です。縦横2メートルぐらいかな? 四方はプリーツ状。
これを見た瞬間、私はこう思ったのです。
「昔実家にあった座布団カバーと同じデザイン…!」
一緒に行った友人(母親世代)に言ってみたところ、「あったあった!綿の真っ白いやつやろ?」と、思いっきり共感が得られました(笑)あの座布団カバーは全国的なものだったのか…。宝物を見て現代と通じる部分があると、何だか嬉しくなります(どこに共通点を感じとんねん!)。
壁沿いの展示ケースの端の方にひっそりと出陳されていたので、気づかなかった(人の頭で見えなかった?)方もいるかもしれない宝物が、雑色瑠璃(ざっしょくのるり)。色ガラスの飾り玉とトンボ玉です。
すごくキレイな色で、小さいガラス玉一つ一つに紐を通す穴が正確に開けられており、こんなものを初めて見た当時の人は心底魅了されたのではないかと思います。私もすっかり魅了されました(w´ω`w)ポッ
2023年第75回正倉院展のキービジュアルになっていたのが、平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)。
背面に隙間なく螺鈿が施された、赤と白を基調とした大型の銅鏡です。唐製と思われており、各地の珍しい材を用い、高度な技術を尽くして仕上げられた、歴史上最高峰の鏡の一つと言われているそう。
これがなぜか、先にご紹介した『正倉院宝物検索』で出てこないのです(検索すると違う宝物が表示される)。気になる方は検索エンジンで検索してみてください!
おそらく平螺鈿背円鏡の次に今回のメイン出陳品だったのが、楓蘇芳染螺鈿槽琵琶(かえですおうぞめらでんのそうのびわ)。
表(弦が張られている方)には何とも言えない意味異国情緒溢れる絵が、裏には螺鈿で花や鳥などがあしらわれてします。螺鈿にアワビ貝が使用されていることから日本で作られた可能性が高いとのことですが、「何とも言えない異国情緒溢れる」絵の雰囲気からはにわかに信じがたい気もいたします…。上手いとか下手とかではなく、なんせ独特な表の絵。背景が劇画タッチで、人物が…何と言いましょうかね、本当はすごく絵の上手い人が描いた、ちょっとふざけた絵、みたいな感じ。好きですけどね、こういうの(笑)裏の洗練された螺鈿とのギャップがすごいです。
その他、鳥草夾纈屏風(とりくさきょうけちのびょうぶ)第2扇は、色は褪せているものの花を挟んで向かい合う尾長鳥がはっきり見て取れましたし、斑犀把漆鞘黄金葛形珠玉荘刀子(はんさいのつかうるしのさやおうごんかずらがたしゅぎょくかざりのとうす)は今も残る刃の輝きもさることながら、鞘の金細工のデザインが素敵でした。また、用途不明とされている紫檀小架(したんのしょうか)は、こんな華奢な小型の架け具が完全な形で残っていることに感銘を受けました。どういう状態で1200年保存されていたのだろう…。
滞在時間は1時間ほど。並べられている順ではなく、見ている人が少ない宝物から転々と見て回ったので、全体的に言えばそれなりにちゃんと鑑賞することができました(人の頭越しにチラッとしか見えないものもありましたが)。
コロナのあらゆる規制や自主規制が撤廃されましたが、正倉院展は今後も完全予約制でお願いしたいです(>人<)
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