【ライブレポ/感想】鼓童 ワン・アース・ツアー2023『翔走(SHOSO)』(2023/12/3@神戸国際会館メインホール)

ライブレポ

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こんにちは、しろこです。
前回のゴスペラーズのライブレポで、「これが今年のライブ納め・生観劇納め」と書きました。

・・・その時はそうだったんです(^_^;)

あのあと友人から「鼓童のチケットあるんやけど、行かん?」と誘われ、食い気味で「行く!!」と返事。
以前から鼓童のことは知っており、興味はあったものの、生で拝見したことはありませんでした。

Sさん、ありがとう♡

職場の福利厚生でチケットを入手したらしく、2階席(福利厚生組?)の客層や客席の雰囲気は・・・良くも悪くも気楽な感じ。せめて上演中の私語は慎んでください(-“-;)

【開演】16:00

<一幕>
ぞめき
ようさり
千里馬(ちょんりま)
Jang-Gwara
音々(ねね)
木遣り~三宅(きやり)

【休憩】15分

<二幕>
越島(えっとう)
糸遊(いとあそび)
興(おこし)
貝殻節
大太鼓
屋台囃子

<アンコール>

【終演】18:00

鑑賞から執筆までにかなり日数が開いてしまい、曲名と感想が合っていないかもしれません。ご了承ください。。

1曲目は、様々な大きさ・演奏スタイルの太鼓(+鳴り物)が勢揃いした『ぞめき

最初の1音が発せられた瞬間、2階席まで伝わってくる振動に鳥肌が立ちました。
太鼓っていろいろあるんだなぁ…と思いながらも、私の目は最後列の左右に配置された、平置きのどでかい太鼓…のバチと叩き方に釘付け。

鬼の金棒のような太くて短い1本のバチを両手で持ち、手首のスナップをきかせながら力いっぱい振り下ろす。
同じ太鼓でも、オーケストラで使用するバスドラムやティンパニとは全く違う演奏スタイルです。

そのため、1台で細かく音を刻むことは(おそらく)できません。
しかし2台使うことで、コンマ何秒のズレを作ってビートを刻むことができる。
呼吸を合わせる(というか、わざと外すというか)のが大変だと思うのですが、低音かつ重厚なビートが心地よかったです。

2曲目の『ようさり』では横笛が登場。
鼓童=太鼓集団のイメージだったので、横笛や歌が入る曲は新鮮でした。

続いての『千里馬』は、まさに観る太鼓。
中太鼓5台と小太鼓4台(だったと思う)を連ねた太鼓を、終始、速弾きならぬ速叩き!(連太鼓を叩く4人+後ろの大太鼓?を叩く1人)
基本的なリズムは同じですが、強弱と所々に入るアクセントだけで演奏の表情がこんなにも変わるものなのかと思わされました。

Jang-Gwara』は、観る鳴り物(笑)
手平鉦(てびらがね:小さいシンバルのような鳴り物楽器)を使ってキャッチボールを再現し、客席の笑いを誘います。
これがまた上手いことやられるんですよ! ほんとにキャッチボールしてるんじゃないかと思うぐらいのタイミングと音量で。演奏よりも(すみません(;・∀・))つかみの部分が印象に残ってます。

音々』では、ロングヘアを後ろで一つに縛った袴姿の女性が、斜めがけにした太鼓を叩きます。
痺れるカッコよさ! ひたすらカッコいい! 太鼓って、どこか男性が演奏するものという気がしていましたが(どこぞのフェミニスト団体に女性蔑視だとか言われそうだな…)、男性には男性の魅せ方、女性には女性の魅せ方がそれぞれあるように思いました。

すごい速さで太鼓の両面を叩くのですが、叩く面を変える時、バチは太鼓の前を通っていたのか上を通っていたのか、2階席からは分かりませんでした。いずれにせよ、あの速さでよく引っかからないなと思います(もちろん練習の成せる技だと思いますが…)。斜め掛けで叩く太鼓、何キロぐらいあるんだろう。。

一幕ラストの『木遣り~三宅』は、私の中の「THE・和太鼓」
太鼓を挟んだ2人が足を大きく広げて踏ん張り、低い姿勢でバチを横に振って叩きます。音も演奏スタイルもさることながら、バチが描く緩急のついた軌道がとにかく美しい。

二幕の『』では、烏帽子+装束姿の舞人(?)に加え、なんと獅子舞が登場。それも頭がやけにでかい(笑)
一足早くお正月気分になりました^^ 獅子舞を演じていたのも鼓童のメンバーですよね…? 太鼓集団とばかり思っていましたが、日本の伝統芸能集団でもあったんですね(今さらすみません)。

私はものすごい田舎の出身で、小学生の頃(その小学校も20年以上前に廃校に)は毎年学校に獅子舞が来ていました。どこから来ていたのか、誰が演じていたのか、今となっては知る由もありませんが、めちゃくちゃ貴重な経験だったんだなと今になって思います。都会で獅子舞なんて見ることないですもんね…。それとも私が知らないだけで、都会でも地域の祭りではやっているのでしょうか…?

大太鼓』は「THE・鼓童」
締め込み姿の筋骨逞しい男性が客席に背中を向け、全身全霊で巨大な太鼓に戦いを挑むといった雰囲気(客席からは見えませんが、太鼓の向こう側にもう1人いらっしゃり、2人で叩きます)。

昔、林英哲さんだったかなぁ? 「海外公演の時、締め込み姿で舞台に上がったら失笑が起きたが、演奏後は大歓声に変わった」とテレビのインタビューでおっしゃっていたのを今でも覚えています。残念ながらと言うか何と言うか、今回の公演でもそれに近い空気を感じました(1階席は分からないけど、少なくとも私の周りでは)。でも演奏後の拍手は、どの曲よりもひときわ大きかったです。あの姿で叩いているのを見ると、上から下まで全身を使って叩いているのがよく分かります。まさに鎧のような筋肉で、叩くたびに全身の筋肉が動いていました。

『大太鼓』で客席の熱量が高まった後、本編ラストに演奏されたのは『屋台囃子
最前列で座って叩く締め込み姿の3人に視線がいくと思いますが、個人的には後ろの台の上で叩いている2人にもご注目いただきたい。ずーーーーっと同じ音量とリズムで叩き続けてるんです!!
他の曲にも言えることですが、太鼓を叩くには、両手を全く同じように(力も速さもコントロールも)使えないとダメなんですね。あれだけ叩いていると、汗でバチが滑らないのかと思ってしまいます。。

メロディー楽器(主に笛)はほとんど登場しません。

太鼓の大きさによって異なる音の厚み、リズム、テンポ、空気の振動、そして「一球入魂」ならぬ「一打入魂」の叩き手の気迫と想い。

これらの要素が多種多様に組み合わさることで、太鼓の可能性がどんどん広がっていくのでしょう。

聴くだけでなく、空気を感じる。観て楽しむ。

叩き手の皆さま、私の中の日本人の血、しかとたぎりましたよ!

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本記事が2023年の最後の投稿です。
今年は合計19本でした。

いつも読んでくださっている方、ありがとうございます!
はじめましての方、気が向いたらまた覗きに来てください!

気温の変化がえげつない今日この頃ですが、皆さま(私も(-_-;))体調にはくれぐれもお気をつけくださいませ。。

どうぞ良いお年をお迎えください(^_^)/~
2024年もよろしくお願いいたします♪

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