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事務の仕事を真面目にしている方は、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
「しょせん雑用係か・・・」
「やりがいがなくなった・・・」
「別に私じゃなくてもいいよね・・・」
という、後ろ向きなことを(^_^;)
営業やコンサルタントなどの体外的な仕事をしている方、医者や弁護士などの国家資格がいる仕事をしている方、自他ともに認めるエリートの方、事務なんか、誰でもできるしょーもない仕事と思っていませんか?
こんにちは、しろこです。
一人総務兼秘書をしています。
一人総務歴だけでいうと、4社で合計10年ちょい。現場叩き上げです。
事務仕事、どんとこい( ̄^ ̄)
と言いつつも、先ほど書いたような後ろ向きなことが定期的に頭をよぎります(苦笑)
『事務は誰でもできる仕事』
ある意味ではイエス、ある意味ではノーだと思っています。
いわゆる、「右にならえ」の言われたことだけをやる事務は、誰でもできる仕事です。私から言わせると、「事務」とひとくくりにされたくありません(それでもミスが続発するということは、誰でもできる仕事じゃないのかもしれない・・・。あ、主張がズレた^^;)。
このような事務は、AIが発達しIT化が進めば淘汰されます。単純作業の正確さにおいては、人は機械に敵いません。
また、掃除ひとつとっても、掃除をしたかどうかがわからない状態であれば、たとえ本人はした気になっていても、していないことと同じです。
四角い机を丸く拭くように。
事務を選んだ理由として、「楽だから」とか「責任がないから」とか平然と言っている奴を見ると、どついたろかと思います(出ました、ブラックしろこ。もとい、『くろこ』)。
言われたから
言われていないから
マニュアルに書いているから
マニュアルに書いていないから
言われたことやマニュアルに書いていることは、必要最低限の仕事です。それをやるのは当たり前。それすらできないようであれば、ただの給料泥棒です。
掃除や整理整頓など、なんでそんなことを自分がしないといけないのかと思うかもしれません。ですが、そんなことすら満足にできない人間は、それ以上のことを任されることはありません。
「楽だから」「責任がないから」という理由で事務を選んだ人からすれば、
「は?」
「意識高すぎー」
「人それぞれでしょ」
「周りの評価なんてどうでもいい」
「そこまでやるほど給料もらってないし」
「一生懸命働く時代はとっくに終わってますけど?」
「世の中、真面目な人がバカを見るようにできています。やるだけ損です」
ってなもんでしょう、きっと。
『誰でもできる仕事』とみなされ軽んじられがちな仕事は、何も事務に限ったことではありません。
それを自覚しつつも仕事をきっちりやる人は、ふとした瞬間や誰かの言葉(悪意の有る無しに関わらず)に、モチベーションがダダ下がりすることがあるのではないでしょうか。
私の例で言うと・・・
医療関係の職場で働いていると、白衣をクリーニングに出すという仕事があります(白衣をビニール袋に詰めて所定の場所に持っていく。クリーニングから戻ってきた白衣を各自に返却する)。
白衣を袋詰めしていたときに、ペーペーのオイシャサマに
「そんな汚いこと、絶対したくないわ」
と言われたことがあります。
あと、
「ハンコ押すぐらいしか仕事ないでしょ?」
とか、面と向かってバカにされたこともあります。
ぶっ殺してやろうかと思いました(くろこ再登場(-“-メ))。
同僚(事務職ではない人)に言うと、「あの人はそういう人だから気にしちゃダメ!」と言われましたが。
その職場のこれまでの事務が全くイケてなかったようなので、事務=軽んじられる存在だったようです(余談ですが、人が捨てたゴミを見ていると、ゴミの捨て方には性格や育ちが出ると心底思う)。
別の職場では、私(非正規)が全部作った資料を、自分(社員)が全部作ったことにされたこともあります。いわゆる、手柄の横取り、ですね。
こんな感じで、数々の辛酸を舐めております。
自分の仕事に関して虚無感に襲われたことがある方、言いしれぬ悔しさを感じたことがある方に、そんな私の経験からお伝えしたいことがあります!
それは・・・
『誰でもできる仕事』を『自分にしかできないレベル』でやることができれば、それはもう誰でもできる仕事ではなくなる
ということです。少々まどろっこしい言い方だけど(ーー;)
『誰でもできる仕事だから』という理由だけその仕事につき、かつ適当にやっている人は、そのうち職を失います。
・・・と、個人的には思っていますが、非正規雇用の場合は、どんなに働いても組織の方針で切られるときは切られます。それが現実です(しろこは社会人生活まるまる非正規(๑•̀ㅂ•́)و✧)。
そもそも、世の中は平等でも公平ではありません。
「じゃあやっぱりやるだけ損。テキトーでいいや」
と思ってやっていると、切られた後の職探しが大変ですよ。いくら人手不足と言っている会社でも、誰でも採用するわけではありませんから。
事務なんかと見下している人は、こんな記事なんか読んでいないと思います。
なので、ここで言っても無駄なのは百も承知だけど・・・
- コピーの途中で用紙切れが起こらないのはなぜでしょうか。
- お湯がほしいときに、ちゃんとポットのお湯があるのはなぜでしょうか。
- ティッシュやお茶などの在庫がなくならないのはなぜでしょうか。
- 共用スペースがキレイに保たれているのはなぜでしょうか。
- 用意された資料に落丁や乱丁がないのはなぜでしょうか。
- 欲しいデータや書類が、ファイルのタイトルを見ただけでどこにあるかわかるのはなぜでしょうか。
すべて自動でできていると思いますか?
『誰でもできる仕事』を『自分にしかできないレベル』で
具体的に言うと、以下のようなことです。
ルーティンワーク(掃除、在庫管理、使用量チェックなど)をおろそかにしない(むしろ、ルーティンワークこそきっちりやる)。
在庫管理ひとつとっても、常に同じ量のストックがあることが基本です。時期的に必要なものがあれば、必要量を予測して発注します(大掃除前にはゴミ袋やクリーナー類を多めに発注する、とか、来客予定が続くからお茶を多めに発注する、とか)。
コピーはまっすぐとる。原稿ガラスが汚れていれば拭いてから。
ホッチキスや穴あけパンチは書類の角を揃えてから使う。
自分が辞めた後も探しやすいようなファイル名(データ)のつけ方、ファイリングの仕方をする。
たとえば、ファイル名はひと目でわかるように、日付や重要情報は前に書く。あなたも見たことがありませんか?重要情報を後ろに書いているばっかりに、一見すると同じ名前のファイルがずらっと並んでいるところを(-“-)
ファイリングは、自分が探すときは何を基準にしているか(年度なのか、 ジャンルなのか、取引先なのか)を考えてファイルを作る。インデックスも活用する(年度ごとに作ったファイルに、インデックスで取引先ごとのまとまりを示す、など)。
書類の体裁を整える。
フォントは統一されているか、見やすいか(サイズ、太字、罫線)、不要なスペースが入っていないか、機種依存文字を使っていないか、など。
電話を正確に(いつ、誰から、誰に、何の用件で)取り次ぐ。
目的(礼状、お悔やみ、謝罪文など)にふさわしい文体で書く。
書き方がわからなければ必ず調べること。文例なんて、ネットを見ればいくらでも出てきます。そのまま使えるものがなくても、これとあれを組み合わせたらそれらしいものが出来上がります。
メールや郵便物を送る前に、誤字脱字がないかを必ずチェックする。
特に、間違っていると相手が不快になる『名前』『敬称』『職位』は念入りに。前回送ったものをコピペして使用するときは、西暦や曜日を修正したか再度確認する。
どれも当たり前のことです。
でもそれをあえて言うのは、できていない人があまりに多いから。
それから、日々の人間観察も必要です。
『人によって態度を変える』と言うと語弊がありますが、相手の特徴によって対処法が違ってきます。
困ったちゃんその①:◯◯さんは大して急ぎの仕事でもないのに「至急」と言う。
→対処法:本当の期限はいつなのか確認する。他の人からの仕事も受けている場合は、【期限】【依頼主】【内容】から優先順位をつけて処理する。
困ったちゃんその②:✕✕さんの書類にはミスが多い。
→対処法:ミスしている前提で目を皿のようにしてチェックする。
困ったちゃんその③:△△さんは次にその仕事を引き取る人のことを全く考えていない。
→対処法:自分の作業に支障をきたす場合は、自分の作業内容や必要な時間をあらかじめ伝えておく。先にもらえそうな資料や情報があれば、それだけでも先にもらっておく。
困ったちゃんその④:□□さんはいつも締切ギリギリになって慌て始めた挙げ句、周りを巻き込む。
→対処法:報告書の作成を例に取ってみます。□□さん宛に報告書の様式や記載要領がメールで送られてきたときに、自分もCCに入っている場合は、あらかじめ添付ファイルを読んでおく。その上で、必要な情報や時間を予測する。待てど暮らせど□□さんが作成に取り掛かっている素振りを見せない場合は、「あの報告書なんですけど、こっちで何かやっておくことあります?」と、それとなく聞く。
困ったちゃんその⑤:◇◇さんは仕事はできないくせにプライドだけは高い。すぐ人のせいにする。
→対処法:適当にあしらう。意見するだけ無駄。放置。こういう人はそのうち誰からも相手にされなくなります。
⑤は仕事に関する対処法ではなく、自分の心の平穏を保つための対処法です(笑)指導的立場の人からしたら、「それができないから苦労してるんだよ。。orz」ですよね、すみません(_ _;)
基本的には、先手先手です。
事務の仕事は、『予測を立て、先回りして動くこと』と言ってもいいかもしれません。
電気・ガス・水道などのライフラインやサーバーを管理する方々と比較するのはおこがましいですが、事務の仕事はどれもできて当たり前。
あまりに当たり前すぎて、誰かがやっていることに気がつかない。
悲しいかな、存在が表に出るのは、トラブルが起こったときやミスをしたときです。評価されることはないけれど、批判されることはある。
別に感謝されたいわけではないけれど、何事もうまく回っているときというのは、見えないところで動いている人がいるのです。
見えないだけに気づかれませんがね。
軽く見られたり期待されないほうが楽だからいい、必要最低限だけやれば十分、という事務の人を何人も見てきました。
まぁ、仕事に対する考え方やスキルにはとてつもなく差があるし、何よりそもそも世の中は不公平で不平等です。
でも多分、ここまで読み進めてくださった方は、給料分だけ働く、という器用なことはできないのではないでしょうか。
真面目に働いていると、周りの自分を見る目が変わってくることもあります。
商業施設や駅のトイレなどで、清掃員の方に出くわしたことはありませんか?
キビキビと掃除をし、「奥(の個室)空いてますよー」と声掛けまでしてくれる方もいれば、ため息をつきながら、嫌悪感をみなぎらせて雑に作業している人もいます。
私自身、前者に対しては「ありがとう」と思いますが、後者に対しては、出くわすと正直、嫌な気分になります。
たまたま虫の居所が悪かっただけかもしれない、とはいえ。
- 仕事を丁寧かつ正確に、主体的に行うから、そのうち評価されるようになる(※場合もある)。
- 最初は意欲的だったものの、見下すような扱いを受けるからテキトーに仕事をするようになる。
- テキトーに仕事をするからテキトーに扱われる。
卵が先か鶏が先か論と似ている部分もあるかもしれません。
真面目に働いていても、何も変わらないこともあります。
どちらであっても、淡々と働くのみ。
自分が辞めたあと、「しろこさんが辞めてからみんな困ってるんですよ…」という話を聞くと、「ケッ、ざまーみろ、今さら気づいてもおせーんだよ!」と思います(性格悪いと思われても構やしねえぜ ~~・-y(`L_´ )フッ)。
ただ、あんまり抱え込むと自分がしんどくなるので、たまには手を抜きましょう。もし何か言われたら、「ちゃんとやってるときには何も気づかないのに、できてないことには気づくんですね~」と、精一杯の嫌味でも言ってやりましょう(言えそうなら、ね(^_^;))。
自分も含め、基本、人間なんてたかが知れている。
(大局的に見ると、人間は地球にとっての害虫でしかありません)
給与=能力ではありません。
こういうことを言うと、「お前がその程度の人間だからだ」という輩が出てきますが、そんなのに取り合ってはいけません。「そういうアナタはさぞかしご立派な人間なんでしょうね~、羨ましいわぁ、オホホ」と、腹の中で蔑んでおきましょう。
自分の仕事の価値を考えるのはナンセンスです。
だって、そもそも仕事があるということは、それをする人がいないと困るということだから。
先ほども言いましたが、かなしいかな、平常操業しているときにはほとんど気づかれませんが・・・。
昔、契約期間満了で退職するときに挨拶メールを送ったら、「5年間ミスやトラブルが一切なかったのは、あなたのおかげだと思います」という返事をいただいたことがあります。
そこまでガッツリ関わる人ではなかったのですが、見ている人は見てくれていたようです(ウルッときちゃったよ。。(´;ω;`)ウッ…)。
今回の記事は、昔の自分に向けたメッセージでもあります。
『努力は報われる』というのは正確ではありません。
そう言って子供たちを洗脳する教育や勝者のインタビュー、そればかり取り上げるマスコミには強い違和感と嫌悪感を覚えます。
正しくは、『努力すると報われることもたまにはある』です。
自分の価値を決められるのは自分だけです。
持っている物や学歴・職歴、いいね!の数では決してありません。
信用や信頼は、得難く失いやすいもの。
『事務は誰でもできる仕事』を例に取って書いてきましたが、突き詰めて考えると結局は、
『自分はどう生きたいか』
これに尽きると思います。
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