~大胆さと繊細さ~宝塚歌劇月組公演『RYOFU』『水晶宮殿(クリスタルパレス)』(2026/4/5、4/22、5/2@宝塚大劇場)【観劇レポ/感想】

宝塚レポ

※本記事には広告が含まれています。

​本記事には公演のネタバレを含みます。

こんにちは、しろこです。

宝塚歌劇のチケットが入手困難になって​、もう、、、​何年経つでしょう?
最初のきっかけはコロナ禍に公演中止期間があったことだと思います。

そんなわけで、各種「会」に入っていない私は、先行抽選の情報を得たら手当たり次第に申し込みます。

それでも1枚当たればいい方。1枚も当たらないことも普通にあるのですが、、、今回の月組公演『RYOFU』『水晶宮殿(クリスタルパレス)』、なんと3枚も当たっちゃいました。

もちろん嬉しくはあったものの、前評判がよろしくないの…? と、要らぬ心配をしてしまった(^_^;)

1回目はB席(の最後列)、2回目はS席、そして3回目は初のS+席!

正直、初回の印象はダメダメでした。

『RYOFU』は「期待外れ。ストーリー展開はありきたりだし、安直な結末に持ってっちゃったなぁ…」、『水晶宮殿』は「これといって特筆すべきことがない」という散々な感想。
(それでも、このシーンの◯◯さんのここが素敵☆というのはいくつもありましたよ!)

それが、席が良くなったというのもあるし、こちらの理解が深まったというのもあるし、初日から上演を重ねて各々に深みが出てきたというのもあると思うけど、2回、3回と観るうちに、​芝居もショーも「この作品、ええやん…」と思ってきたからあら不思議(笑)

宝塚に限らず、基本的には1公演1回しか生では観られないので(1公演も観られないこともあるし(;_;))、 私にとってはその1回が勝負。毎回めちゃくちゃ集中して観ます。なので、「初見の感想=作品の感想」だったんですが、、、「観る回数が増える=印象が良くなる」なんですかね…? これも一種の単純接触効果??

ということは、今まで駄作と思った作品たちも、何回も観たら印象が変わったかもしれない…のか?(;´∀`)

でも、事あるごとに書いてますが、そんなに何回も生で観劇できる人なんて稀(と思うんだけど、未だに劇場でトイレ待ちしてる時とかに、「もう見飽きた」とか「まだあと◯回来る」とかいう話が聞こえてくる…(-“-))。

舞台芸術の裾野を広げるためにも、常に第三者の視点を持って、一回勝負の作品を創ってほしいなと思います。

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『RYOFU』について

​あらすじ

時は189年。古代中国は并州(へいしゅう)にて、猛将・呂布が戦果を上げていた。并州を治める丁原に忠義を尽くす呂布だが、その狙いは并州の奪取。丁原の息子たちを葬り、娘の雪蓮を誘惑し、娘婿として并州の地と兵力を手に入れ、それを足がかりに天下を取ろうと目論んでいた──。

宝塚歌劇オフィシャルサイトより

主な配役

呂布:鳳月杏
鬼神と謳われる武将。

雪蓮:天紫珠李
丁原の娘。

董卓:風間柚乃
暴君と称される政治家。

李粛:礼華はる
董卓の側近。

李儒:彩海せら
董卓の参謀。

丁原:佳城葵
并州の刺史。

赤兎馬:羽音みか
董卓が呂布に贈った魔獣と呼ばれる名馬。

全体を通しての感想

B席の最後列だった初回の観劇から変わらず心を掴まれたのは、赤兎馬を贈られてから、呂布の子供の頃の回想シーンを挟み、返り血を浴びた衣装とメイクの呂布が丁家の人々を皆殺しにして、雪蓮と対峙し、雪蓮が川に身を投げるまでの一連のシーン。

まず、赤兎馬役の羽音みかさんのダンス(と表情)が素晴らしかった! ダンスシーンでオペラグラスをロックオンしたのは、羽音さんが3人目です(1人目は2013年花組『愛と革命の詩』での柚香光さん、2人目は2021年星組『ロミオとジュリエット』での愛月ひかるさん)。

これまではお名前しか存じませんでしたが、ダンスの名手だったんですね。。。今さらですみません。。。今作で退団されるとのこと、もっと早く気づいていれば。。。(><)

呂布の子供の頃の回想シーンは、短いけど強烈。このシーンがあることで、呂布が単なる悪役ではなくなります。

そして血まみれの呂布がせり上がりで登場。宝塚でここまで血を際立たせた衣装とメイクは初めて見ました。

表情と歩き方から、自分を止められない呂布の冷淡さと哀れさが感じられ、同時に(不謹慎は百も承知ながら)色気も感じます。

雪蓮だけは手に掛けることはできず、逆に雪蓮に小刀を突きつけられるわけですが、、、雪蓮からしてみれば、家族を皆殺しにされたとはいえ、愛した男にあんな憂いを帯びた顔で迫って来られたら、いくら「俺を殺してくれ」と丸腰で言われたって、そりゃ殺せないよねぇ。。(ノД`)シクシク。大胆な芝居の中での繊細な芝居が観る者を惹きつけます。

このシーンの途中で盆が回るため、観客は呂布の顔を正面から見ることができます。

360度の舞台ではないので、対峙する2人の登場人物を横や斜めから観ることはあっても、正面の表情(どういう顔で向き合ってるか)を観ることなんて普段はないですもんね。演出に感謝です。今作は盆回りの演出が多いので、いろんな角度から演技を楽しめると思います。席によってだいぶ見え方が違うはず。

盆回り・立ち回りに加え、ラストで弓兵隊を客席に背を向けて銀橋にズラッと並べたり、幕が下りる時に仰向けになった呂布の口から血を流したり、大掛かりな演出も繊細な演出も上手かったです。

初見から感想が変わらなかったことがもう3つ。

董卓の迫力と、李粛と、佳城さん(笑)

まずは風間柚乃さん演じる董卓。

帝の口に毒入りの菓子をねじ込んで殺すシーンとか、董卓の足の爪を手入れしている時に手元が狂って痛みを与えてしまった女官に迫り、その腕にヤスリ(?)を突き刺してグリグリするシーンとか、すごい迫力でした。こえぇ。声を荒げず残忍なことを淡々とやるから余計怖い。悪役全開のソロ歌唱があってほしかった!

続いては、『雨にじむ渤海』でドハマリした礼華はるさん演じる李粛。

こいつはね、、、多分一番悪い(笑)『RYOFU』という作品の中では董卓が一番の悪役だけど、この作品に後日譚があるとすれば、李粛は董卓以上の悪役として描かれると思う(*_*;) 登場人物の中で「良心」というものが一切見えないのがこの李粛(董卓も見えないけど、董卓は本人や李儒のセリフから、完全悪というわけではない気がする)。無言で李儒を一突きにするシーンは董卓に匹敵する迫力でした。「笑止!」や「刮目(かつもく)せよ!」など、 李粛のパワーワードは一度聞いたら忘れられません。

そして佳城さん(笑)

佳城葵さんが非常に真面目な役を演じています。ちょっと語弊のある言い方だけど(笑)
アクの強いおっさんとか、とぼけたおっさんとか、一癖も二癖もあるおっさんを演ると右に出る者はいない佳城さんですが、今作で演じているのは、清廉潔白で威厳のある背筋の伸びた初老の男性。呂布が最初に裏切る冒頭のシーンで、呂布に向かって兵士の1人が「我らは丁家に忠誠を誓っているんだ!」と言いますが、忠誠を誓う相手として申し分ない人物です。真面目な(役の)佳城さん、素敵…。

逆に、初見では(遠すぎて)分からなかったけど、1階席で観て「おっ!」と思ったのが、呂布が最初の裏切りで丁成以下を皆殺しにするシーンで、最後に斬られる人(名前が分からない(><))。

倒れ方が上手い!

そういえば、星組の天飛華音さんを最初に認識したきっかけが、『マノン』での倒れ方の上手さだったなぁ。。。

倒れ方が上手い人は、きっとこれから来る、、、気がする(どんな予想だ(^o^;))

元々歴史物や大河物は好きですが、『三国志』にはこれまで何となく手が出せないでいました。でも、今作『RYOFU』の登場人物たちが(たとえ悪役であっても)大変魅力的に描かれていたので、『三国志』、、、読んでみようと思います! が、種類がありすぎて、選び方が分からない(@_@;) オススメがあればぜひコメント欄で教えてください!

『水晶宮殿』について

全体を通しての感想

鳳月さんにも月組にも、「ファンタジー」というイメージが全くなかったので、初見は謎にソワソワ(ゾワゾワ? ムズムズ?)しました(笑)勇者とそのパーティーみたいな感じ(そうか?)。

武器(剣)を持つのは芝居と同じでも、印象は180度違います。『RYOFU』では皆さん笑顔を封印されていたので、笑顔が眩しい☆彡

ファンタジックな幕開けに続くのは、「あれ? ファンタジーがテーマのショーじゃなかったっけ…?」と思わずにはいられない、デリバリーボーイの場面。

1回目と2回目の観劇の時は、完全に礼華さんにロックオンだったのですが(コロコロ変わる表情が素敵(。>﹏<。))、3回目に私の視線を奪った方がいらっしゃいました。

・・・佳城さんです(笑)

3回目は、前方の端の方の席だったんです(いわゆる、首が死ぬ席)。

目の前に変なおじさんがいる・・・と気づいたが最後。おじさん(佳城さん)の一挙手一投足が気になって、もう目が離せなくなっちゃって(笑)
​この場面の佳城さんは、基本、舞台向かって右側にいらっしゃることが多いです。右側前方の席の方、意識しなくても絶対に目が行っちゃいますよ(^m^)

​中詰は、バックに巨大かつリアルな恐竜(目が動く)が登場します。

竜はファンタジーだけど、恐竜はファンタジーではないのではなかろうか、、、という疑問はさておき、皆さんの衣装もそういえば頭や背中の飾りが恐竜っぽい(とか言っておきながら、恐竜じゃなくて竜だったらどうしよう^^;)。

パイナップルカラー(多分)の衣装でのエネルギッシュなラインダンスの後は、凛とした黒燕尾の群舞。黒燕尾の男役が横一列に並ぶ様は圧巻です。

​デュエットダンスは落ち着いたピンクの衣装で。振りが伸びやかで、腕の長い(足も長い)お二人だからこそ出せる優美さでした。

3回目の観劇の時(5/2)は、デュエットダンスの最中に地震があり、客席が(少なくとも私の周りは)ざわつきました。宝塚市は震度3だったようなんですが、体感としては4くらいありそうな揺れでした(宝塚大劇場はビルの中の劇場ではありません)。

一時中断かと思ったものの、何事もなく続行(少なくとも踊られていたお二人は気がつかなかったと思います)。吊り物(照明など)や舞台機構、客席に影響がないという判断だったのだと思いますが、舞台の中断基準が気になったしろこなのでした(夢の世界から一気に現実へ)。

パレードは、銀橋から舞台上に戻ってきて幕が下りるまでが長かった気がします。何となく得した気分♪ 今回のショーでは、幕が下りてから少しだけ映像が流れるので、席を立つのは少々お待ちくださいね。

​さて、、、ついにありましたね、、、鳳月さんと天紫さんの退団発表。

前トップの月城かなとさんが、「トップになった時から、大劇場5作で退団することを決めていた」とおっしゃっていたので、漠然と鳳月さんもそれくらいで退団されるんだろうなと思っていましたが、退団公演を含めて4作品ですか。。。覚悟はしていたけど、やっぱり寂しい(;O;) それに、トップさんが辞める時は一緒に退団する人が多いから、発表の日が怖いです。。。退団公演、1枚でもB席でもいいからチケット取れますように。。。

『RYOFU』の東京大千秋楽のライブ配信、心して観ますっ!!

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