拙ブログ『まるかて。』は一応雑記ブログなのですが、本日(2022/5/23)時点で80本ある記事のうち、実に24本が宝塚の観劇レポです。
・・・だって好きなんだもん♡
こんにちは、しろこです。
私が宝塚ファンになるきっかけとなったのが、ズバリこの方、霧矢大夢さん!
どこで聴いたのかは忘れたけど、ひと耳惚れした曲がある。調べたところ、ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』の劇中曲でした。海外のカンパニーの人が歌っていたので、「日本人キャストでは上演されてないのかなぁ。。」とさらに調べたところ、宝塚で上演するとのこと。
そう、宝塚が観たくて宝塚に行ったわけではなく、『スカーレット・ピンパーネル』が観たくて宝塚に行ったのです。
そのときに主演していたのが、当時月組のトップスターだった霧矢大夢さんでした。
2階席の後ろの方で観ていたのに、霧矢さんにスポットライトが当たって歌い出した瞬間にズキュン(古っ!)。
「この人、う、上手いっ・・・!! なんだこのオーラは!?」
当時月組の2番手3番手だったのは、言わずとしれた龍真咲さんと明日海りおさん。その後それぞれ月組と花組のトップスターになりましたが、『スカーレット・ピンパーネル』においては霧矢さん以外記憶にありません。
それぐらい衝撃的な出会いだったのです。
2012年に宝塚を退団されるときには、初めてファンレターなるものを書きました。なんかもう、書かずにはいられなかったのよ(〃ノдノ)テレッ
それぐらい惹かれるものがあったのです。
退団後、2015年に松本幸四郎(現:松本白鸚)さん主演の『ラ・マンチャの男』で拝見して以来、なんと7年ぶりのナマ霧矢さん。それもビルボードでのライブ♪
『スカーレット・ピンパーネル』観劇時と同様、登場した瞬間からオーラが違いました。
まずはバックバンドの皆さんがスタンバイ。ピアノ、ヴァイオリン、サックス(+フルート)、ベース、ドラムと、なかなかに贅沢な編成です。
そして、マントのようなショール(?)をつけた上下黒のパンツスタイルで霧矢さんが登場。足元はピンヒール。髪型はウェーブのショートで、オールバックほどではないけど、おでこを出したカッコいい感じ。
宝塚出身者全員に言えることですが、とにかく姿勢がいい。で、腕を上げたり広げたりといった簡単な振りでも、動きが優雅。
1曲目は『It Don’t Mean a Thing』
ジャズに詳しくない方でも聴いたことあるはず。日本語のタイトルは『スイングしなけりゃ意味がない』です。ジャズボーカリストが歌うときのようなスキャットはありませんでしたが、さすがの声量。
普段舞台で活躍されている方の中には、ビルボードでライブをやるときは声量をかなり抑えて語りのように歌う人もいます。それをムードがあっていいと思うお客さんもいると思いますが(ま、ライブレストランですしね^^;)、個人的には全編そんな感じだとガッカリします。ビルボードで彼らが本気で歌うと大変なことになりそうだけど。声でマイクを壊せそう(笑)
ハコの規模を考えると、霧矢さんもおそらく声量のコントロールはしていたと思いますが、それでもしっかり支えのある声でした。
2曲目は『Cheek to Cheek』。ミュージカル『TOP HAT』の曲です。この前花組で上演されたのを観ていたので、なんともタイムリー。
『It Don’t Mean a Thing』とは違う種類の軽やかさがある曲です。
2曲終わってMCへ。
『Good Evening! Welcome to Billboard Live Osaka! I love Osaka, I like IKAYAKI, TAKOYAKI, OKONOMIYAKI…』
と、なぜか英語で喋り出したものの、すぐに『これが限界です。英語の曲で始まったから、向こう(外国)の人だと思ってる方もいらっしゃるかもしれないなと思って』と大阪弁に切り替え(霧矢さんは岸和田のご出身)。
『そんなお行儀よく聴かなくていいですから。遠慮せんと手を上げて注文してくださいね。食べながら耳でも楽しんでください』と、見た目のカッコよさ・いい女っぷりからは想像できない喋り。ギャップ萌え。
3曲目は『Stardust』、4曲目は『I Got Rhythm』と、ジャズの定番曲が続きます。
先ほど声量の話をしましたが、劇場に比べるとビルボードのステージは小さいので、遠慮がちに動く人も多いです。でも霧矢さんは、全身でリズムに乗って歌う。エンターテイナーです。出演予定だった作品がコロナで中止になったりしていたので、もしかしたら本人が一番このライブを楽しんでいたのかもしれません^^
ジャズの手拍子は後打ちです。これがね、ちゃんと2拍目と4拍目で打ってるつもりでも、ソロ回しとかフィルインが入って規則的に刻むリズムがなくなると、「ん!? んんっ!?」となるんです。
『後打ちって難しいんですよね。分かりますよ。曲も聴きたい。でも聴いてるとアレ? ずれてくる。分かってますよ、それでも頑張ってやってくれてるのが嬉しい』としっかりフォロー。なんて優しいの(笑)
ここからは日本語の曲を2曲。聴いたことがない曲で曲名も聞き取れず。『愛の果て』『Feelin’ Good』と言ったような気がするものの、帰宅して検索してもそれらしい曲に行き当たらずでした。すみません。。
ここで本日のスペシャルゲスト・蒼乃夕妃さんの登場。
霧矢さんが月組のトップスターだったときに、トップ娘役だった方。霧矢さんとは退団同期です。可憐な娘役や可愛らしい娘役が多い中、蒼乃さんは男前な娘役でした。具体的にどうと言われると説明に困るけど、自分の足でしっかり立った上で相手役に寄り添うという感じ?
退団公演以来、10年ぶりの拝見。ママになられたばかりということもあってか、ふっくらほんわかな雰囲気に。霧矢さんとは退団後もいい関係のご様子でした。
『今年は退団10周年。まりも(蒼乃さんの愛称)はずっと女優さんやけど、私は一応女優。女性の引き出し無いな~と思いながらやってる』とのこと。18年間男役でしたから、ご自分でそう思うのも無理ないですね(^o^;)
蒼乃さんを迎えてのデュエットは、『Unforgettable』
こちらもジャズの名曲です。てっきりトップコンビだった頃の曲を歌ってくれるのかと思っていたので、肩透かしを食った気分。いやいや、『Unforgettable』も素敵だけど。。
で、せっかくのゲストなので、4曲くらいデュエットするのかと思ったら、まさかの2曲。
・・・が!
歌ってくれました、『スカーレット・ピンパーネル』の劇中曲『あなたこそ我が家』
ありがとうございます! ごちそうさまです! フランク・ワイルドホーン万歳!
(フランク・ワイルドホーンに関して興味のある方はこちら↓の記事をどうぞ)
後半は霧矢さんが出演したミュージカルから
『ニュージーズ』より『That’s Rich』
『ビッグ・フィッシュ』より『みんな大好き』
『ザ・プロム』より『Zazz』
『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレード・コメット・オブ・1812』より『Charming』
『ピピン』より『Corner of the Sky』
最近は姐さん系や悪女が続いてるそうです。声と舞台上でのオーラがね、そういう役に似合うんですよ。悪役が魅力的な芝居は最高よ。
本編ラストは『You Raise Me Up』
あらためて、音域広いなと思いました。男役の人が退団して女優として歌うと、高音は出ることは出るけど声に厚みがないことが多いんですが、霧矢さんに関してはそんなことはない。
宝塚時代は好きだったけど、退団して別の舞台で観ると、私は宝塚の◯◯さんが好きだったんだなと思うことがしばしばあります。
霧矢さんは宝塚時代も今も素敵。また、宝塚の現役時代は知らないけど、一路真輝さん、湖月わたるさん、安蘭けいさん、花總まりさん、樹里咲穂さん、出雲綾さんは退団後に初めて舞台で観て好きになりました。
アンコールは『魂のルフラン』
なんで!?と思っていたら、退団公演のショー『Misty Station』で歌っていたとのこと。そうでしたそうでした(←忘れとったんかい!)、あのときも「なんでエヴァンゲリオン!?」と思ったわ(笑)
『この曲を歌うことになったときは、この曲のことを知らなかったんですけど、その業界では有名な曲だったんですよね。今で言うと『るろうに剣心』の曲を歌うみたいな感じ?』
月組の大先輩、涼風真世さん(緋村剣心の声担当)が頭にあったのか?と思ったものの、もしや『鬼滅の刃』って言いたかったのかな? だとしたら、うん、多分そんな感じ。
やっぱり高橋洋子さんの印象が強いから、ショーで『魂のルフラン』を聴いたときは少々違和感があった(優等生的な歌い方というか)けど、今回は迫力満点でした。声質がこの曲に合ってるのよね☆
本当のラストは、『Smile』
『もうマスク生活にも慣れてきてると思いますけど、マスクをつけててもマスクの下では笑顔で。そして早くマスクを取って、笑顔でまたお会いできることを願って。またお会いしましょう』
あっという間の90分。女優・霧矢大夢というより、エンターテイナー・霧矢大夢と思う内容でした。活動は舞台が中心ですが、また今回のようなライブも計画していただきたいです!
9月の『ピピン』大阪公演、観に行こうかなぁ。。
<セットリスト>
It Don’t Mean a Thing
Cheek to Cheek
Stardust
I Got Rhythm
愛の果て(?)
Feelin’ Good(?)
Unforgettable
あなたこそ我が家
That’s Rich
みんな大好き
Zazz
Charming
Corner of the Sky
You Raise Me Up
<アンコール>
魂のルフラン
Smile
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