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今年の正倉院展は初めての完全予約制。
ずっと行ってみたかったけど、会期が短いのとおっそろしく混雑するのとで、これまで行ったことはありませんでした。完全予約制、バンザイ\(^o^)/
こんにちは。しろこです。
念願の正倉院展に行ってきました!
基本情報
会期:2020年10月24日(土)~11月9日(月) ※会期中無休
時間:9:00~18:00 ※金土日祝は~20:00。入館は閉館時間の60分前まで
場所:奈良国立博物館(奈良県奈良市)
料金:一般2,000円、学生(中高大)1,500円
2020年の第72回は完全予約制。当日券の販売なし。
正倉院とは
もともとは東大寺の正倉(重要物品を納める倉庫)。聖武天皇を亡くした光明皇后が、亡き夫の冥福を祈念し、聖武天皇の愛用品を東大寺の盧遮那仏に捧げたのが正倉院宝物のはじまり。文書(もんじょ)、楽器、調度品、武器・武具など、保管されている宝物の数は約9,000点にのぼる。年に1回開催される正倉院展で展示されるのは、そのうちの数十点(2020年の展示数は59点)。
<豆知識>
正倉院正倉(建物)は1997年に国宝に指定されましたが、収蔵されている宝物は国宝ではありません。
チケット情報
チケット発売日時:9/26(土)10:00
販売場所:チケットぴあ(先着順)、ローソンチケット(先着順)、読売新聞オンラインチケットストア(抽選)
私は発売日翌日(ちょうど24時間後くらい)にチケットぴあのサイトで購入しました。その時点では、日時を選ばなければ購入可能枠はまだかなりありました。行ける日時が限られている方は、早めの手配をおすすめします。
なお、電子チケットはありません(2020年の場合)。必ず事前に、所定のコンビニもしくはプレイガイドでの発券が必要です。
待ち時間・混雑状況
入館指定時間の30分前から、建物裏にある待機列に並ぶことができます。
私は開催初日、10/24(土)の12:00の枠を購入しており、11:40頃に列に並びました。すでに20人くらい並んでおり、12:00前には優に100人以上並んでいたのではないかと思います。
奈良国立博物館の公式サイトによると、販売枚数は開館時間から1時間毎に、各時間約260枚とのこと。指定時間内であれば入館は可能ですが、館内の混雑状況によっては入館待ちもあるようです。
割引対象となる方(各種パスを持っている人や各種友の会会員)は、待機列に並ぶ前に、仮設の窓口でチケットと証明書の提示が必要です。
誘導員はたくさんいますが、突っ立ってるだけの人もいます。迷っていそうな人に自分たちから声をかけることはしていなかったので、場所がわからないなど疑問点があれば早めにこちらから聞いたほうがいいと思います。11:30頃になっても、口頭での待機列の案内もなければ、割引を受けるための仮設の窓口の案内もなく、若干周辺をウロウロすることになりました。
待機列でチケット確認と検温があります。チケットは建物の入口でも提示が必要なので、しまってしまわないようにご注意ください。
12:00数分前に建物の入口への移動が始まり、そのままスムーズに入館できました。第1展示室に入って10分くらいは拍子抜けするぐらい空いていましたが、あとからゾロゾロ入ってきました^^; なので、最初だけでも落ち着いて見たい方は、30分前から待機列に並んだほうがいいのではないでしょうか。
とはいえ、どの展示物も黒山の人だかりという状況にはなく、最初から最後までかなりしっかり鑑賞できました。完全予約制、バンザイ\(^o^)/←2回目
待つのはイヤ!という方は、入館指定時間枠の後半に行けばすんなり入館できると思います。ただし、その分先に入館している人が多いので、落ち着いて鑑賞するのは難しいかもしれません。
感想
1300年前のものが、こんなにも良い状態で残っていることに感銘を受けました。
精緻な装飾
寸分の狂いもなく組み立てる技術
1300年の時を経ても残る色彩
現代でも通用する高いデザイン性
躍動的な構図
垣間見える遊び心
など、つくり手の魂がこもっている展示品の数々でした。今回はコロナ禍ということもあってか、くすりの展示品も多かったです。
でも私が惹かれたのは、「ものを通して人が見えるもの」でした。
「これ、一体何メートルあるんだろう・・・」と思う文書に一切の書き間違いがなかったり、今も使われている文字が使われていて、古文書の専門家でもない人間にも意味がわかったり、「書き手の性格が出てるのかしら(^m^)」と思う書体だったり(きっちりした字の文書もあれば、頼りなさげな字の文書もあった)、
どうやってこんな小さいビーズに穴を開けたんだろう、とか、
どうやってこの模様をつくったんだろう、とか、
どうしてこの構図を思いついたんだろう、とか、
これを使っていたのはどんな人だったんだろう、とか、
どういう状況だったんだろう、とか、
想像力が暴走しました(笑)
つくった人も
使った人も
守ってきた人も
伝えてきた人も
名前も顔も知らないけど、その中の誰か一人でも欠けていたら現代の我々が目にすることはなかったかと思うと、不思議な気分になります。
こう思えるほど一点一点じっくり鑑賞できたのは、一にも二にも完全予約制だったおかげです(団体旅行と思われるグループも見当たりませんでした)。これからも完全予約制にしてほしいな。。
それでは最後に、しろこの第72回正倉院展展示品ベスト3を発表します!
第1位・・・紫檀槽琵琶(したんのそうのびわ)
コメント:フォルムの美しさと、水鳥に襲いかかる猛禽の構図が秀逸。
第2位・・・鉾(ほこ)
コメント:こんなに長い鉾をどう扱ったのか。愛読書『アルスラーン戦記』のダリューンが使う武器はこういう感じなのか(あれは鉾ではなく戟(げき)らしいけど)と妄想にふける(わかる人だけわかってください:P)。
第3位・・・墨絵弾弓(すみえのだんきゅう)
コメント:遊び心満載の絵が絶妙。現代の漫画にも登場しそう。
番外編・・・朱印の入った文書
コメント:この時代の判子にはとてつもない価値があったんだろうな~、今と違って(- -)と一人冷笑。
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観光客が激減して鹿せんべいを食べる機会が減ったからか、鹿さんがスリムになっていました。これが本来の姿だよね~^^
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