「焦り」という落とし穴【うつ病体験記⑦】

うつ病体験記

服薬を開始して10ヶ月くらい経ち、それなりに調子のいい日が増えてきた頃。「いつまでもこうしてはいられない!そろそろ働かないと!」と思い始めました。

うつ病に焦りは禁物です。
今なら分かります。
「待て!早まるな!」と当時の自分に飛びかかりたくなります。

でも思っちゃったんです。就職活動を再開しちゃったんです。

調子が良くなってきたとはいえ、まだ処方限度の最大量の抗うつ薬を飲んでいた頃だったと思います。

多少回復の兆しが見えたときのうつ病患者に共通するであろう「このままじゃいけない、なんとかしないと」という焦り。

就職活動再開後、最初にしたのは転職サイトのスカウト機能の登録。DMとまごうようなスカウトメールが多い中、プライベートオファーが来ました。仕事の内容や条件もこちらの希望と大体合っていたので、面接に行くことにしました。

面接日が近づくにつれ、

私、本当に働けるのかな・・・。
またあんな上司だったらどうしよう・・・。
モヤモヤモヤモヤモヤモヤ・・・。

と不安ばかり頭をよぎり、寝られなくなりました

面接日当日の朝、また起きられなくなりました。

さすがに無断キャンセルはできない!と思いお断りのメールをしました(本来なら電話すべきなのは分かっていましたが、とても電話できる状態ではなかった)。

迷惑をかけてしまった・・・。
治ったと思ったのに・・・(最大量の抗うつ薬飲んでた奴が何言ってんだ、ですが)。
もう絶対社会復帰なんてできない・・・。

完全に自信喪失、自暴自棄、症状悪化。

こんなことが2回ありました。

2回?!

しろこ
しろこ

はい、2回・・・

「もう大丈夫、早く社会復帰しないと!」って、また焦っちゃったんですよねぇ。。

2回目は、昔勤めていた職場の人が、うつ病になったことを分かった上で、「もう1回おいでよ~」と声をかけてくれてたんです。

「お願いします!」と返事をした後、主治医の先生に「働くことにしました!」と伝えたら「えっ?!いや、しろこさん、そんなに焦らないで、早すぎるよ、もうちょっとのんびりしようよ」と止められました。

「でも、もう行きますって言ったし…」と思い、働き出すつもりでいたのですが、また調子悪くなりました。

知っている職場だったので、「また◯◯だったらどうしよう・・・」という不安から来る不調ではなく、うつ病にはよくある「良いときと悪いときの波」だったと思います。

そういう波があること自体、治ってない証拠です。今なら分かる。。

とても働ける状態じゃない・・・と自分でも思い、お断りしました。

迷惑をかけてしまった・・・。
治ったと思ったのに・・・(だーかーらー、最大量の抗うつ薬飲んでたでしょ?)。
もう絶対社会復帰なんてできない・・・。

完全に自信喪失、自暴自棄、症状悪化(パート2)

急いては事を仕損じる、とは大変よくできたことわざだと思います。さすがにそこから数ヶ月間は何もしません(できません)でした。

症状が悪化したとはいえ、悪化し続けるとか、悪化した状態がずっと続くことはありませんでした。ただ、就職活動(転職サイトを見るとか、履歴書を書くとか)だけは一切しませんでした。

「早く◯◯しないと!」と思ったときは、「あ、焦ってるな。これが例の焦りか」みたいな感じで、「焦っているという状態」をゆるく認識するだけでいいと思います。
「焦っちゃいかん!」と思うと、かえって落ち着かなくなって、余計焦ってしまうことがあります^^;

気力と体力が回復してくると、自ずと「ちょっと◯◯やってみようかな」という気持ちが芽生えてきます。焦っているときは「◯◯しないと!」と思っていましたが、本当に回復してくると「◯◯やってみようかな」や「◯◯してみたいかも」と思うようになります。大丈夫!

コメント

タイトルとURLをコピーしました