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「観ようかな~、どうしようかな~。この日は予定がないから、よし観よう!」と思ってポチッ(楽天TVで購入)とした本公演。
そう、特別「観たい!」と思ったわけではない本公演(←おい)。
そ、れ、がっ!
しょっぱなから面くらいまくり!思った以上に見どころ満載で、あっという間の3時間でした^^
こんにちは。しろこです。
大劇場での観劇に慣れていると、他の劇場でやる宝塚の舞台はどうしてもちょっと物足りなく感じてしまいます^^;(大階段と銀橋と宝塚の舞台機構はやはりスケールが違う)
公演期間が短いから、観たい演目があっても庶民はチケット取れないですしねぇ。。(地方公演はとても盛り上がるらしいけど・・・)
大劇場公演の千秋楽ライブビューイング(@映画館)は数年前から定着していますが、まさか梅田芸術劇場での公演やディナーショーまでもネットでライブ中継してくれるようになるとは(@_@;)
いやはや、ありがたい( ̄人 ̄)(劇場には観客が入ってるんだから、もうちょっと視聴料をお安くしてくれると尚ありがたいんだけど。。)
あまりに面白かったので、再演の希望も込めて観劇レポいきまーす♪
あらすじ
舞台は禁酒法時代のニューヨーク。贅沢三昧、苦労知らずのプレイボーイであるジミーは、4度目の結婚を明日に控えて独身最後の夜を楽しんでいた。酔っ払ったジミーはバーの裏で、ボーイッシュな風貌の女性ビリーに出会う。彼女の正体は酒の密輸を企てるギャングの一味。「使っていない別荘がある」とジミーから聞いたビリーは、そこに大量の酒を運ぶ計画を立てる。自分でも気づかないままにビリーに惹かれてゆくジミー。そして恋とは無縁だったビリーもまた、ジミーに惹かれてゆく。しかし所詮は住む世界が違う2人。仲間のギャングも巻き込んでの、2人が巻き起こす愉快な大騒動の行方とは…。
主な配役
ジミー・ウィンター:柚香光
贅沢三昧、苦労知らずのプレイボーイ
ビリー・ベンディックス:華優希
酒の密輸を企てるギャングの一味
クッキー・マクジー:瀬戸かずや
酒の密輸を企てるギャングの一味。ビリーの相棒
アイリーン・エヴァグリーン:永久輝せあ
ジミーの4度目の結婚相手。モダンダンサー
エストニア公爵夫人:鞠花ゆめ
アイリーンのおば。禁酒婦人会代表
デューク・マホーニー:飛龍つかさ
酒の密輸を企てるギャングの一味。ビリーの相棒
ジェニー・マルドゥーン:音くり寿
ジミーの友人。フラッパーガール
全体を通しての感想
登場した瞬間から、柚香さんのプレイボーイっぷりが半端じゃない。
衣装の着こなしといい立ち居振る舞いといい、たとえセリフを喋らなくてもプレイボーイだとわかる姿。顔の雰囲気もあるのでしょうが、こういう役がとてもよく似合う(笑)ふとした瞬間に見せる、戸惑ったような表情がたまりません。そういうシーンでのセリフの間の取り方もいい(←毎度のことながらマニアックな感想)。
プレイボーイの柚香さんとは対象的に、華さんはトップ娘役とは思えぬ出で立ち。
全体的にくすんだグレーの衣装(ともすれば汚れ役や孤児のような)で、一瞬誰かわかりませんでした。見た目も喋り方もボーイッシュで、『はいからさんが通る』の花村紅緒や 『ME AND MY GIRL』のサリーのようなじゃじゃ馬娘とはまた全然違う感じ。
ギャングの仕事に誇りを持っている少年のようでもあり、ジミーに対するもどかしい気持ちが垣間見える純粋な少女のようでもあり、退団公演を前にして、また新たな引き出しを見せてもらいました。
すごくお似合いのトップコンビだと思います。もっといろんな関係性の芝居が観たかったなぁ。。
普段は男役の永久輝さんが演じるアイリーン。
こちらは一瞬どころか、しばらく誰かわかりませんでした。見事なスタイルもさることながら、セリフも歌も紛うことなき女性の声!もしかして本来は声の高い人なの?!実はめちゃくちゃ無理して男役の声を作ってるの?!と思うほど。
終盤でジミーのお母さんに、「ダンスだか発作だかわからない」と言われるくらいキレキレの・・・妙なダンスを事あるごとに披露していました。
雪組育ちだからか、『壬生義士伝』の沖田総司や『るろうに剣心』の剣心の影など、着物を着たシュッとした役が板につく印象があったのですが、はっちゃけまくったアクの強い役(それも女性役)もいけちゃうのね(驚)
花組に来て新境地開拓でしょうか(^^)b
瀬戸さんは上級生なのに(?)舞台を縦横無尽に走りまくる!
今回の出演者の中で、一番の運動量かもしれません。ザ・男役という方なので、ギャングの若者にしてはちょっと貫禄を感じてしまったかな(笑)瀬戸さんは下っ端じゃなくて、元締めの方が絶対似合います(^m^)むふっ。口も態度も悪いけど、ジミーやビリーに対する心根の優しさがにじみ出ていました。
音さんはさすがの安定感。
当時はやっていたメイクなのか、まゆげがくっきりとした山型(笑)
『はいからさんが通る』で演じた北大路環はモダンガール。本公演で演じたのは、女王になることを夢見るイケイケなフラッパーガール。パワフルな女性の熱量がビシビシ伝わってきます。
歌もダンスも芝居もうまいので、上級生になったら桜一花さんのようなポジションになるのかなぁと思う今日この頃。
明日海りおさんの退団時に娘役さんも大勢退団なさったので、現在顔も名前も認識できる花組の娘役といえば、華さんと音さんだけ。
でも本公演で認識しました、 鞠花ゆめさん!
調べたところ、初舞台は2006年。どうりで芝居巧者で貫禄があるはずだわ~。厳格が服を着て歩いているような人・・・だと思いきや、終盤はクッキーがこっそり仕込んだお酒を飲んで酔っぱらい、中年の悲哀が全開の独壇場へ。個人的には本公演の中で一番見ごたえのあるシーンでした。
認識不足の流れで言うと、飛龍さんもそう。
顔も名前も覚えてるけど、大劇場での公演ではあまり目が行かなかったんです(すんません:汗)(『はいからさんが通る』の牛五郎は良かった!)。
でも・・・めちゃくちゃ歌うま!(←今ごろ気づいたんかい!って言わないでー(> <))
大劇場以外の公演では、普段は主なキャストには載らない役や、大勢の中の1人のような役(それでも大事な役であることに変わりはないけど)しかつかない人にも出番が多く回ってくるので新鮮です。男役を見ていても、メイクや動きから女性であることが抜けていない感じがわかる人たち(下級生)が大勢いる(笑)
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ブロードウェイの名作ミュージカルと言われて納得。
ガーシュインの軽快な音楽に乗せての、終始めちゃくちゃ熱量の高い、アメリカ人が好みそうなドタバタ劇でした。それぞれの役にしっかり見せ場が用意されてましたしね。
宝塚用の演出だそうですが、本場の舞台ではどう演じられているのかしら。悪人が一切登場しない芝居も、たまにはいいな♪(悪役を演じるのがうまい人は芝居そのものがうまいと思うので、しろこは悪人好き:笑)
柚香さんはダンスがお得意なだけあって、タップダンスの足さばきと上半身の軽やかさが際立っていました^^
心温まるドタバタ劇なので、大劇場のお正月公演で再演希望です!
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