~永久輝さんの憂い~宝塚歌劇花組公演『悪魔城ドラキュラ』『愛, Love Revue!』(2025/7/15@宝塚大劇場)【観劇レポ/感想】

宝塚レポ

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こんにちは、しろこです。

暑いですね…としか言えない日々が続いておりますが、今回レポをする花組公演『悪魔城ドラキュラ』『愛, Love Revue!』の東京千秋楽(9/28)の頃には、さすがに落ち着いて…るといいなぁ。。。(この記事を書いている今週は毎日40度近くです…orz)

私は冷え性というわけではないものの、観劇に行くときは夏でも冬でも必ず羽織物を持っていきます。夏になるとノースリーブで観劇に来ている方も結構いらっしゃいますが(ノースリーブ+ショートパンツというツワモノも!)、気温の変化に左右されない体が羨ましい。。。(^o^;)

本記事には公演の若干のネタバレを含みます。

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​『悪魔城ドラキュラ​~月下の覚醒~』について

あらすじ

巨大な蝙蝠群がる不気味な城、悪魔城。悪魔城の城主・ドラキュラは、何世紀にもわたり、何度も蘇っては人間たちを脅かす存在である。5年前、2人の若きヴァンパイアハンターにより討伐され、地球上の平和は再び取り戻されたはずだった。

人里離れた森の中で密かに暮らす、アルカードと名乗る男。ドラキュラと人間との間に生まれた彼もまた、何百年もの間、眠りと目覚めを繰り返しながら、実の父であるドラキュラと対峙する宿命を背負って生きていた。

『悪魔城ドラキュラ~月下の覚醒~』公式プログラムより抜粋引用

主な配役

アルカード(アドリアン・ファーレンハイツ・ツェペシュ):永久輝せあ
ドラキュラ伯爵と人間との間に生まれた青年。

マリア・ラーネッド:星空美咲
若きヴァンパイアハンター。

リヒター・ベルモンド:聖乃あすか
永きにわたりドラキュラと戦い続けるベルモンド家の末裔。

ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ:輝月ゆうま
悪魔城の城主。アルカードの父。

全体を通しての感想

前作『エンジェリックライ』とは打って変わって、「陰」の主人公。永久輝さん、一切笑いません(「フッ」という軽い笑いすらほぼなし)。

「陽」の印象が強い方が演じる「陰」、たまらんです(変態発言)。

いやほんと、ここ数年の大劇場作品の中で一番「永久輝さん、素敵…(〃▽〃)」と思いました。

雪組時代に鍛えた(?)立ち回りも多いし、佇まいも美しいし、幻想的なビジュアルもよく似合ってるし、永久輝さんにハマり役かもしれません。

映像の使い方はやり過ぎ感も多少あったけど(後半、アルカードとマリアが空を飛んでアルガードの故郷に行くシーンは特に…)、ただの娯楽作品ではありませんでした。

物語の根底にしっかりした一本の軸があって、それが最後までブレなかった。

観劇後に、脚本・演出を手掛けた鈴木圭氏のコメントを読んで納得。原作ゲームの世界観を自分の中に落とし込んで、イメージをどんどん膨らませていく中で作品のテーマを明確にしたんだろうなと。​「自分はこう思う」と我を通してあれもこれもと詰め込むのではなく(拙ブログによく遊びにいらっしゃってくださっている方は、誰のことを言っているかお分かりかも…)、あくまでも登場人物や世界観を中心にして脚本を書いたんだと思います。

名前に覚えがなかったので(すみません。。。)、過去に担当した作品を調べてみたところ、​観たことがある作品が1つしかありませんでした(;・∀・)(※2012年、涼紫央さん主演の『天使のはしご』)

​​原作のゲームやそれを元にしたアニメを知らなくても、まったく問題なく楽しめる&要所要所の台詞で、人間とは何なのかについて考えさせられる作品です。

以前、宝塚以外の観劇レポで助演の凄みについて書きましたが、本作ではドラキュラ役の輝月ゆうまさん始め、神官シャフト役の峰果とわさん、デス役の紫門ゆりやさんが場を締めています(紫門さん​も峰果さんもメイクがすごくて、誰だか全然分からなかった(・・;))

助演といえば、本作は永きにわたって花組を支えてきた羽立光来さんの最後の公演​です。。。

『元禄バロックロック』のレポでも書いたように、同郷、かつ、芸名の由来になった「羽立峠」が実家の近所にあるため、勝手に親近感を抱いて応援しておりました。

最後の役がロベスピエールだなんて・・・

感無量(;_:)

「もっと他にあっただろ…」と、ファンじゃなくても思うような役を最後に退団される方もいらっしゃるじゃないですか。いや、そりゃね、役に優劣をつけちゃいけないけど、観てる側の心理として。

羽立さん、よかったねぇ。。。。。( ;∀;)

『愛, Love Revue!』について

全体を通しての感想

幕開きから大階段。

その中央に後ろ向きのシルエットが浮かび上がる。

王道ショーの予感…!

作品紹介に『華やかで美しく、香り高い宝塚歌劇ならではのオリジナルレビューを作り続ける、岡田敬二によるロマンチック・レビューのシリーズ第23弾』とあるように、終始、ザ・宝塚!です!!

さっきまで眉間にシワを寄せて演じていらっしゃった皆さんの笑顔が眩しい(笑)

ダークな世界から一転、色が溢れる世界になります☆ 音楽も耳に心地よい♪​ アイ・ラブ・レ~ビュ~♪

今までのショーの中でもダンスの比重が高く、それなりに観劇歴が長い方にとっては、「あの作品のあのダンスじゃないですか!!」と思う場面もあるはず!​ 私は星組の『モアー・ダンディズム!』を思い出しました。

芝居仕立てのダンスも多く、『追憶の唄』と名付けられた場面(永久輝さんがセンターで、額縁を効果的に使った場面)が特に印象に残っています。

ジャズを踊る若手の中に紫門さんが入っているのもいい感じ。紫門さん、芝居の方では顔がまったく分からなかったから、素顔​を拝見できて嬉しいです(笑)

羽立さんのソロもあったし、ラインダンスの足上げもよく揃っていました。

デュエットダンスは淡いピンクの衣装で伸びやかに。リフトもあります。

パレードは全員パステルカラーの衣装で、最後まで「これぞ宝塚!」なショーでした(*^^*)

​最後に少々マニアックなことを言わせていただくと、ピンスポを担当していた照明スタッフの技量が秀逸!! タイミングといい位置といい、すべてがドンピシャ!!(注:しろこは専門学校生時代、音響と照明を専攻しておりました)

7月15日の11時公演でピンスポを担当していた方、私はあなたの技量に感動しました! お知り合いに宝塚の照明スタッフの方がいる方(いるかな(^o^;))、ぜひお伝えください!

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