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ぬ゛あーーダメだぁぁぁーーー!!!
いきなりすみません、しろこです。
何がダメかと言いますと・・・筆が進まんのです。。
拙ブログ『まるかて。』を開設して早4年。
雑記ブログと言いながら、記事の8割は観劇レポや感想です。
作品によっては、観終わった勢いでガーーーーッと数千字、一気に書けるんです。
幕間休憩中に、前半を観てブログに書きたいと思ったことをスマホにメモることもよくあります(トイレの列に並びながら一心不乱にスマホの画面を打っている人がいたら、多分それが私です(^_^;))。
それとは逆に、書きたいほど印象に残るものがない作品もあります。
・・・今作『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』のように。
タイトルと演出家が発表された時から、こうなることは目に見えていたような…。いやいや、でも『ひかりふる路~革命家、マクシミリアン・ロベスピエール~』(2017~2018年、雪組)は本っ当~~~に良かったから、いつか再び「良かった!」と思わせてくれることを心のどこかで信じていたような・・・いや、いなかったような(どっちだ)。
今作で退団される和希そらさん、そして退団を発表した彩風咲奈さん。
今回はもう、ひたすらこの2人を目に焼き付けることに徹しました。
『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』について
あらすじ
「名探偵シャーロック・ホームズ」をこの世に生み出したことで、世界的な名声を手にした英国の作家サー・アーサー・コナン・ドイル。しかし、彼自身は、シャーロック・ホームズを恨んでいた……!?ユニークなエピソードに満ちたコナン・ドイルの半生を、「ある日、自らの筆によって生み出した“架空の存在にすぎない筈の”シャーロック・ホームズがドイルの前に姿を現したら……?」という奇想天外な発想で描く物語。
宝塚歌劇オフィシャルサイトより
主な配役
アーサー・コナン・ドイル:彩風咲奈
歴史小説家を目指す作家。医者でアマチュアボクサーでもある。
ルイーザ・ドイル:夢白あや
アーサー・コナン・ドイルの妻。
シャーロック・ホームズ000:朝美絢
アーサー・コナン・ドイルの著書『緋色の研究』から生まれた名探偵。
ハーバード・グリーンハウ・スミス:和希そら
ストランド・マガジンの編集長。
ミロ・デ・メイヤー教授:縣千
心霊現象の権威。
全体を通しての感想
意見には個人差があります。
・・・と、最初にお断りしておきます。
宙組『シャーロック・ホームズ』の時と同じですが、シャーロック・ホームズ・シリーズを含め、アーサー・コナン・ドイルの作品を知っているかどうかで、まず違った感想になるんじゃないかなぁ。。
シャーロック・ホームズを何人も出演させて、何がしたかったのでしょうか。別に各ホームズに見せ場があるわけでもなく、ストーリー展開に絡んでくるわけでもなく。ただご自分がシャーロック・ホームズが好きなだけなんじゃ…。
ミュージカルとしての魅せ方は悪くないと思うんです。どこで歌が入るかとか、シーンの切り替え方とか。
最初の30分ぐらいは、「あーまたこの感じ。。」でした。
まあ、冒頭でいきなり和希さんがご活躍されるので、「おお! 和希さんへのはなむけだ!!」と嬉しくなりましたが(笑)ラストも、退団を思わせる演出でしたし。
多分、好意的に解釈すると、作品のテーマは『自分らしく生きるとは?』みたいなことだと思います。そしてそれを一番体現しているのは、出番はわずがですが、アーサーのお母さん(妃華ゆきのさん)ではないかと。
ただ個人的には、『自分が求めているものと、自分に求められているものが違った場合、どう折り合いをつけていくか』の方にアンテナが向きました。
アーサーは歴史小説家になりたい。
でも周りがアーサーに求めているのは、シャーロック・ホームズを書くこと。
求めるものと求められるものの間で悩むアーサーに、道筋を示す存在が妻のルイーザです。
このルイーザ、終盤の病院のシーンまでは、どうしちゃったのと思うぐらいテンションが高い。そんなルイーザを、夢白さんは全く嫌味のない可愛げな女性に創り上げておりました^^
仕事でもスポーツでも何でも、自分がやりたいことと向いていることが違うというのはよくあることです。私自身も経験があるので、またホームズを書きたくなったらホームズを生き返らせることができるアーサーは、少し羨ましく思えました。
アーサーは多才な人物ですが(作家で医者でボクサーって(;´∀`))、どこか頼りない雰囲気もある男性。ここ数年で彩風さんが演じられた役で言えば、夢介の次ぐらいに宝塚っぽくない人。
でも彩風さんが演じるから、カッコいいし色気があるんですよねぇ(*^^*)
そういえば、今作『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』も『夢介千両みやげ』も、悪人が出てきませんね。
すっごい怪しい人なら出てきたけど・・・縣さんのメイヤー教授。
『シティーハンター』の海坊主以来の衝撃でした。無論、違う種類の衝撃です。
王や皇帝を演じていた方とは思えない(それを言えば海坊主だって相当だけど…)。見た目からして怪しすぎる。
むしろ、怪しすぎる方がかえって振り切った芝居ができるのかもしれません(笑)
朝美さんはどんな役でも素敵です。
なんかざっくりした感想ですけど(感想ですらない!?)。
朝美さんは素敵なんだけど、このシャーロック・ホームズ000(と分身たち)という役が、作品の中でどうもうまく機能していない気がして…。
意見には個人差があります(再)。
いや、でも朝美さんはどんな役でも素敵です。
でー、編集長! 和希さん!
なんせ仕事に対する姿勢がカッコいい(見た目もカッコいい)。
当初、1話35ポンドで契約していたアーサーが、他に書きたいものがあるからと、連載を延長するなら1話50ポンドだとふっかけた時に言う台詞。
「いいことだ。自分の価値が分かってきたようだ」
こんなに懐の深い人、現実にいますか!?
現実だったら、おそらく「天狗になりやがって」と一蹴されるか、「そうおっしゃらずに…」と相手の機嫌を損ねず下手に出るかのどちらかでしょう。
編集長、男前すぎます(><)
たまに、ご本人はどう思われていたか分かりませんが、「退団公演でこの役って、他にもっと当ててあげられる役があったでしょうに…」と思う役を最後に退団される方もいらっしゃるじゃないですか。
和希さんの退団公演の役がこの役で本当によかった! これに関しては、両手を上げてよかったと言えます!
『FROZEN HOLIDAY-Snow Troupe 100th Anniversary-』について
全体を通しての感想
大劇場の千秋楽ライブビューイングを観た母しろこから、「あんたが東京千秋楽を観る頃には、季節感が全然合わんようになってるで」とのLINE。
・・・ほんまやねぇ。。
クリスマスとお正月・・・のみ。
『FROZEN HOLIDAY』から『HOLIDAY』を抜いて、『冬』をテーマにした方がよかったんじゃ…。そしたらもっと幅広い演出ができたと思うんですが…。
意見には個人差があります(再々)。
でもこちらも、和希さんへの愛がそこかしこで感じられました(泣)
特に印象的だったのが、中盤、キレッキレに踊る神父様が黒の礼拝服を脱ぎ捨て天使のような純白の衣装になり、伸びやかに踊る場面。
そして、彩風さんとデュエットダンス。
多分皆さん同じですよね(T_T)
荘厳な神父様が(シスターに囲まれてるけど(^m^))、衣装替えして柔和な笑みをたたえて、センターで舞う。
「芝居、歌、ダンス、三拍子揃った~」という形容詞がつけられることはよくありますが、「そうかなぁ…?」と思う人も結構います。
でも和希さんにこの形容詞がついたら、異議を唱える人はいないでしょう。
個人的には声(芝居の台詞と役としての歌)の印象が強いけれど、最後の最後で名ダンサーでもあったんだよなぁと思い知らされました。
彩風さんとのデュエットダンスでは、トップスターを脇に置き、和希さんがセンターでほんの数秒だけ踊ります。その和希さんを見つめる彩風さんのお顔が、もう優しいのなんのって。
宙組から雪組に組替えして、まだ1年ちょっとなんですよね。もっと前から雪組にいたんじゃないかと思うのは、舞台での存在感の強さでしょうか。
舞台の端にいても奥にいても、ひと言発すると自然とそちらに目がいく、そんな方でした。
こんなに早く(少なくとも私はそう思う)退団されると思っていなかったので、退団発表があった時はショックでした(前日に月城かなとさんの退団発表があったので、連日の衝撃)。
今作『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』はチケットが取れていたものの、公演中止になったので、最後に生で拝見できたのは『Lilacの夢路』となりました。
皮肉なもので、あの件以降チケットが取れなくなっています(あの件についての思いの丈は、星組『RRR』の観劇レポで書いているので、よろしければ読んでやってください)。
次回の雪組公演は彩風さんの退団公演。それも『ベルサイユのばら』。彩風さんを生で拝見できるのも、『Lilacの夢路』が最後になる予感です。。
和希さん、無事にご卒業できてよかったです(´;ω;`)ブワッ
願わくば、また舞台で拝見できることを願っております!
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