ゴスペラーズ Premium Symphonic Concert 2022(2022/12/15@兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール)【ライブレポ/感想】

ライブレポ

​本記事にはセットリストなどのネタバレを含みます。

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こんにちは、しろこです。

​2022年のライブ納めは、ゴスペラーズ初のオーケストラコンサート『The Gospellers Premium Symphonic Concert 2022』です♪

​本当は11/27の『レ・フレール~キャトル座~』がライブ納めのはずだったのですが、11/25のゴスペラーズの本公演が出演者のコロナ感染で中止となり、12/15に振り替えられたのでした。

​中止の発表から振替公演決定の発表までが驚くほど早かったのよね。たまたま出演者もホールも都合がついたのかしら…。

当初、兵庫公演のオーケストラは京都フィル・ビルボードクラシックスオーケストラが担当する予定でしたが、中部フィルハーモニー交響楽団に変更となりました。

​振替公演ということで払戻しをされた方もそれなりにいたようで、客席には空席がちらほら。かくいう私も、週の半ばの夜公演、しかも会場がちょっと遠い(都道府県をまたぐと、気持ち的に遠く感じてしまう)ということもあって、払戻ししようか若干悩みました。でも、ゴスペラーズ愛が勝りました(^^)b

​2022年のライブ納め、5人の声とオーケストラとのハーモニーで、心がばっちり満たされました!

​【開演】18:30

​<セットリスト>
Overture
ひとり
星屑の街
ミモザ
氷の花
月光
約束の季節

​【休憩】20分

​ロッシーニ:歌劇『ウィリアム・テル』序曲「スイス軍の行進」
Happy
明日に架ける橋
展覧会のゴスペラーズ
街角-on the corner-

​<アンコール>
Fly me to the disco ball

【終演】20:50​(規制退場なし)​

​今回の公演は、おそらくゴスペラーズ初となる、特製プログラム付きのチケット。

​いつものチケット代より数千円高かったので、いったいどんな特製プログラムなのかと思っていたら、チラシに毛の生えたようなもので大いにがっかり。っていうか、今日日、チラシ(もちろん無料)でも結構豪華なものがあるので、あんなプログラムでチケット代が数千円高かったのなら怒るぞ(-“-#) ​…​と、冗談はさておき(100%冗談ではない)、他のミュージシャンでもオーケストラを従えてのコンサートはチケット代が高い傾向があるので、人件費​をはじめ、いつもより諸々の費用がかかるからということにしておきます。

​会場は兵庫県立芸術文化センターのKOBELCO大ホール。大ホールはもう何年も前に来て以来だったので、どんな客席だったかすっかり忘れていました。前方は申し訳程度の傾斜しかついておらず、前後で互い違いの座席配置ではあるものの、ステージを斜めに見る席だと、前(斜め前)の人の頭がとても邪魔に感じる客席です(^O^;) 購入時に自分で座席を選べるなら、両サイド(いわゆるR席、L席というやつ)を取ることを個人的にはおすすめします。中ホールはわりとしっかり傾斜がついてたのになぁ。。

​普段のライブであれば、ステージの照明がつく前にバックバンドがスタンバイしますが、オーケストラなので団員の皆さんは明るい中ステージに上がります。団員が持ち場についてからコンサートマスターが登場し、最後に指揮者の田中祐子さんが軽快な足取りで指揮台に上ります。

​1曲目はオーケストラの演奏で、ゴスペラーズの『Promise』のメロディーをモチーフとして使用した『Overture

​指揮者の田中さん、とても小柄ですが、指揮はパワフル。「女が振ると音が軽くなる(=指揮者が女性だと、オーケストラの音の響きが薄くなる)」と言われていた時代もありますが、完全に女性蔑視の見方だと思います。今の時代にはこんなこと言う輩なんて、、、いるわなぁ。いるよなぁ、きっと…(-_-) 私は別にフェミニストというわけではありませんが、自衛官とか警察官とか、今でも男社会の中に身を置いている女性はとても尊敬します。

​そうそう、男女関係なく、指揮者が変わると音が変わるというのは本当です。私、学生時代にビッグバンドをやっていて、4人の指揮者で演奏したことがありますが、やりやすい人とやりにくい人がいました。奏者を乗せ​て音を引き出すのが上手い指揮者というのはたしかに存在します。

​田中さんの指揮は、小澤征爾さんのような踊るような指揮。見ていて楽しい。でも、ちゃんと締める部分は締める。客席からはほぼ背中しか見えませんが、奏者側から見ると、多分目ヂカラはすごいと思う(笑)

​『Overture』を奏でるオーケストラに集中していると、気がついたら舞台の左右にゴスの皆さんが出てきていました。舞台上(すみっこ)でピアノ椅子に座ってオーケストラの演奏を聴くゴスペラーズ。とてもシュールな光景。オケの演奏が終わったら舞台袖から出てくるのじゃいけなかったんですか。。(ーー;)

​『Overture』が終わると5人がステージ中央へ。衣装はワインレッドのベルベットのような生地のスーツです。一瞬、クリスマスが近いからかと思いましたが、違いますね。振替公演でたまたまクリスマスが近くなっただけです。

​『ひとり』『星屑の街』と、アカペラの曲をオーケストラの演奏で披露します。5人の声の広がりにオーケストラの音の広がりが重なって、これぞ相乗効果。

​今回はオーケストラコンサートということもあってか、いつものライブよりMCはおとなしめ(5人でのMC「は」)。

​メンバー紹介の際、村上さんが「プロフィールには大阪出身と書いていますが、生まれは西宮です」とおっしゃっていました。ゴスマニア歴20年以上だけど、知りませんでしたよ。

​続いては『ミモザ』と『氷の花

​オーケストラと共演するためにコーラスワークを変えた曲が結構ある…はず。いつもと聞こえ方が違う曲がいくつかあって新鮮でした。

​『氷の花』を歌い終え、村上さんが手を上げます。

​「すいません、間違えました」

​自己申告。

​でもね村上さん、私、気付かなかったんですよ、何を間違ったか(笑)

​歌詞を覚えるほど聴き込んだ曲じゃなかったのと、音の聞こえ方に違和感を覚えて考え事をしていたもので(←真面目に聴きなさいよ)。

​オーケストラの演奏のときは何も思わなかったんですが、オケの音に比べて歌声が客席に飛んでこないなぁ…と、最後まで違和感が解消されることはありませんでした。ステージの天井がかなり高かったので、ステージ上では楽器の音も声も広がって聞こえていたような気がしたんですが、ほとんどの音の波が上に飛んで、前に飛んでくる波があまりなかった…ような気がする。ん~、クラシックがメインのホールだから? それとも私の気のせいでしょうか。。ステージ両側の​客席に向けた​スピーカーが低かったのは一因かもしれません。。

​それはそうと、歌い間違い、皆さん気付かれましたか? 私みたいに「え、間違ったの?」って思った方、いらっしゃいません?苦笑。

​ここから田中さんを交えてのMC。

​指揮者は、オペラ歌手が歌詞を忘れると、イタリア語やドイツ語で歌詞をコソッと教えることがあるそうです。だから、『氷の花』の途中で、「村上さんにも教えた方がいいのかな!?」と思ったそう。それに対して村上さんは、「それは安岡の役目なんで大丈夫」と言っていたけど…安岡さん、リーダーに歌詞囁いてましたか?(・・;)(←何も気付いていない私)

​指揮ぶりを見て、カッコいいな~と思っていた田中さん。喋ると想像と全然違う(;・∀・)

​西本智実さんのような硬派な感じの方かと思っていたら、ヴァイオリニストの高嶋ちさ子さんに輪を掛けたような超マシンガントーク! 正直、キャラが立ち過ぎてて最初はちょっと引きました(苦笑)まあでも、世界を相手にやり合うなら、あれぐらいエネルギッシュじゃないと太刀打ちできませんわね。

​ここからは、田中さんによる『ミニミニオーケストラ講座』

​『Overture』の数小節をセクションごとに演奏して、それぞれのセクションがどんなメロディーを弾いているかを聴かせてくださいました。知ってはいたけれど、ヴィオラやファゴットはとても同じ曲の同じ小節を弾いているとは思えません。どこからどういう入り方で演奏するかのオケへの指示の出し方が的確かつ迅速で、田中さん、やっぱりすごい人なんだろうなと感心しました。

​1部ラストは『月光』と『約束の季節

​『約束の季節』はバラードではない(=オーケストラ向きではない)ので、この曲を持ってきたのはちょっと意外。でもちゃんと調和してるから不思議。

​意外といえば、オーケストラとの共演なのに(?)​、​ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番 第3楽章』をモチーフにした『Sky High』がセットリストに入っていなかったのは意外でした。予想がつくからあえて外したのでしょうか。

​20分の休憩を挟んで、2部の1曲目はオーケストラの演奏で、ロッシーニの歌劇『ウィリアム・テル』序曲より、「スイス軍の行進」

​タイトルは知らなくても、きっと誰もが耳にしたことのある曲です。

​安岡さん曰く、「僕らの世代だと、『ひょうきん族』の曲」とのこと。

​これ、私(30代後半)は何のことかさっぱり分かりませんでした。私ぐらいの世代だと、「『チョコボールのCM』の曲」と言えば分かると思います。チョコチョッチョコチョッチョコボール、チョコチョーコチョコボール♪

​チョコボールのイメージしかなかった曲ですが、改めてオーケストラの演奏を聴くと、高度な演奏技術が必要な難曲でした。チョコボールのせいで…いや、「せいで」なんて言っちゃいかん。チョコボールのおかげで日本人の間で有名になった曲です。あとひょうきん族も(笑)

​この後『Happy』『明日に架ける橋』と続いて、『展覧会のゴスペラーズ』へ。

​プログラムに載っていたセットリストを見て、『展覧会のゴスペラーズ』って…?と思っていました。

​タイトルからして、ムソルグスキーの『展覧会の絵』が関係しているとは思いましたが、ご名答。ゴスペラーズの曲を1枚の絵に見立て、曲と曲との間に『展覧会の絵』のプロムナード(これも、皆さん絶対に聴いたことがある曲です)を挟むことによって、1枚の絵から次の絵に移るイメージでつくったそうです。

​「なので、静かに絵を鑑賞しているイメージで、曲が終わっても拍手はしないでください。全部終わって、一番最後、僕が「終わった」という顔をしますから、そのときに拍手をいただければ」と北山さんが説明されました。

​『展覧会のゴスペラーズ』で歌われたのは、『あたらしい世界』『永遠に』『宇宙(そら)へ~Reach for the sky~』の3曲。そして最後はオーケストラの演奏で『展覧会の絵

​最後がオーケストラの演奏だったので、北山さんの「終わったという顔」は残念ながら分かりませんでした。『宇宙へ~Reach for the sky~』が終わると、ゴスの5人はステージ上の左右のすみっこに移動し、またちょこんと座って一緒にオーケストラの演奏を鑑賞。

​プロムナードの際、テューバがミュートをつけて演奏します。初めてテューバ用ミュートを見ましたが、さすがにデカい(@_@;)!! でも見た目は、ベル(ラッパの部分)がシルクハットを被ったような感じで、ちょっとかわいらしかったです^^ テューバだけでも持ち運びが大変なのに、さらにミュートも持って…となると、いやはや、いくら仕事とは言え、移動だけでもホント大変ですね。。

​『あたらしい世界』と『永遠に』は定番曲ですが、『宇宙へ~Reach for the sky~』を披露してくれたのは嬉しかったですねー♪ いっときヘビロテで聴いてたんです。ゴスの数あるシングル曲の中では、確実にマイナーの部類に入ると思われますが…(;´∀`)

​本編ラストは『街角-on the corner-

​もともとオーケストラの演奏に乗せて歌うように書いたのではないかと思うほど、見事に調和していました。時期的に、勝手にクリスマスの雰囲気で聴かせていただきました。

​アンコールは『Fly me to the disco ball

​えーっ!!?

​この曲をオーケストラで!? なんてチャレンジャーなんだ…と思っていたものの、あら不思議。ちゃんとオーケストラと共演する『Fly me to the disco ball』になっておりました。田中さんもノリノリで指揮していたし、ヴァイオリンセクションのボウイングも揃っていて見た目にも楽しかったです。あえてこの曲を持ってきたのは、ゴスの遊び心かもしれませんね。

​公演延期により、しろこの2022年のコンサート納めとなった『The Gospellers Premium Symphonic Concert 2022』。奇しくもゴスペラーズにとっても、2022年最後のコンサートだったそうです。よく分からないけど、なんだかちょっと得をしたような気分☆

​5人だけのハーモニーも、いつものバンド編成でのライブも素敵ですが、オーケストラとの共演はツアータイトルに『Premium』と銘打っているだけあって、いつも以上に豪華で特別感がありました。オケとの共演のCD、発売してくれないかなぁ。。

​コンサート納めということで、『まるかて。』もこれにて2022年のブログ納めとさせていただきます。

​2022年に投稿した記事は​、『北斗の拳』を皮切りに​25本。その全てが何かしら(舞台、ライブ、展覧会)のレポートでした。​​ブログ設立当初は、闘病記やライフハックみたいなことも結構書いてたんだけどなぁ。。苦笑。

​記事を書く度に自分の語彙力​と表現力​のなさを痛感させられますが(ちょいちょい同じようなことを書いとります。はい、自覚あります(T_T))、舞台などの感想を通して、読んでくださっている方の心に響くものや気付きとなるものが何か一つでもあればいいなと思っています。

​皆様、今年も『まるかて。』を覗きに来てくださり、どうもありがとうございました! どうぞ良いお年をお迎えくださいませ(*^^*) 2023年もよろしければ遊びにいらしてください☆

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