【ライブレポ】葉加瀬太郎~The Symphonic Sessions Tour 2022~(2022/4/24@フェスティバルホール)

ライブレポ

本記事にはセットリストなどのネタバレを含みます。

※本記事には広告が含まれています。

<お知らせ>
2022年『BEAUTIFUL WORLD』ツアーについてはこちら↓をどうぞ。

2021年に開催された、葉加瀬太郎オーケストラコンサート。
(※当初は2020年に開催される予定でしたが、コロナにより2021年に延期になりました)

おなじみのバンド編成もいいですが、オーケストラを従えての演奏はやはり壮観。いつものライブよりチケット代がお高めなのは、まぁしょうがないよね(^_^;)

2022年も開催するということで、ファンクラブから先行予約の案内が届いた初日に申し込みました。

しかーし!!

開演後、1曲目を終えて最初のMCで「2021年にオーケストラコンサートをやったんですけど、大阪公演は結局1回しかできなかった。なので今年、戻ってきました」とのお話が…。

一瞬よぎった嫌な予感。

「え…もしかして、去年のコンサートとほぼ同じ内容なの…!?」

2021年のコンサートに行かれた方で2022年も行くご予定の方、ご安心ください。

別物です(*^^*)b

同じ曲もあったけど、アレンジが変わってパワーアップ!
前回は正直、「ん~、このアレンジは好みじゃないなぁ。。」という曲もあったのですが、今回はどのアレンジも良かったです。「良い」の程度は、「カッコいい!」もあれば「攻めてきたな…」もありますが(好みの問題)。

バンド編成のときのMC(詳しくは『SONGBOOK』のライブレポをどうぞ)は鳴りを潜め、バンドスタイルとは一味違う、ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎の多面性を堪能できる構成でした。

以下、セットリストなどのネタバレを含みます。これから行かれる方はご注意ください。

【開演 14:00】

<第1部>
情熱大陸
Another Sky
ひまわり
ブラームスの交響曲第3番第3楽章
Moon River
Wild Stallions

【休憩 20分】

<第2部>
『ウエスト・サイド・ストーリー』メドレー
New Beginnings
WITH ONE WISH
リベルタンゴ
新世界

<アンコール>
チャールダーシュ

【終演 15:50頃】

ほぼ定刻。客席の照明が落ちて、オーケストラとバンドの皆さんが登場。

全員がスタンバイしたのを見計らって、ネイビーを基調とした燕尾服に身を包んだ葉加瀬さんの登場です。

1曲目は『情熱大陸

前回のオーケストラコンサートでは本編最後に持ってきた曲を、今回は1曲目に持ってきましたか。

情熱大陸を大人数でやると、ソロ回しがセクション回しになってしまうのが玉にキズ。実際、前回のアレンジがそうでした(それでも情熱大陸はやっぱり情熱大陸なんですけどね)。

今回の情熱大陸は、『オーケストラで演奏する正統派の情熱大陸』という感じ。音が分厚い。最後の最後にテューバが吠えるのが、個人的にはめちゃくちゃツボでした。絶対「おいしい音キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と思って吹いてると思います。私、学生時代にビッグバンドでトロンボーンのバスパート(テューバと同じフレーズが多い)を吹いていたので、葉加瀬さんそっちのけで(←こら)テューバ奏者の心の内に想いを馳せてしまいました(笑)

早速ここで、冒頭でご紹介したMCが入ります。

この日は大阪2daysの2日目の公演。2日間とも満員御礼だそうです。さすが葉加瀬太郎@フェスティバルホール。そういえば私、葉加瀬さんの単独コンサート(ファンクラブ公演除く)をフェスティバルホール以外で見たことがないかもしれない…。私もフェスティバルホールが好きというのもあるけど(^o^;)(本当に他の会場とは音の響きが違うのです)。

唯一いただけないのは、改装されて1列の席数が大幅に増えたこと。

行かれたことがない方は、ぜひ公式サイトの座席表をご覧になってみてください。ブロックの1列が20席ぐらいある、横に長い客席(天井も高いけど)なのです。今回、その長い1列の真ん中ぐらいの席になってしまって、入るにも休憩時間に出るにも気を遣うのなんのって。特に休憩時間なんて、私以外の誰も席を立たなくてですね。。肩身が狭かったわ。。(←考え過ぎ)。

1回目のMCはごく短時間で終わり、2曲目『Another Sky』へ。

ヴァイオリンのゆらぎが美しい曲ですが、後半、なんとブラスセクションがメロディーラインを担当!!!ホルンだけなら想定内だけど、トランペットもメロディーを吹いてた気がするんですよねー。攻めたアレンジ。かなり新鮮でした。

続いて3曲目は、こちらもおなじみの『ひまわり

黄色の照明が使われて、舞台がパッと明るくなります。間奏でパーカッション隊の真ん中の方が、巨大なマラカスみたいなものを振ります。あれは…マラカスでいいんですか?マラカスというより、見た目、壺です(笑)

そして2回目のMCへ。

「ここまででやった3曲、どれも言ってみれば葉加瀬太郎の代表曲です。あ、ちなみに今回エトピリカはやりません(客席、若干ざわつく)。でも代表曲は全部やった。にわかファンはここで帰っても、葉加瀬太郎のコンサート行ってきたって言える」

と、控えめなトーンながら笑いを取ることは忘れません。

「せっかくオーケストラと一緒なので、今回のコンサートでは映画音楽もちょっとやってみようかなと思います」

聞き捨てならないご発言(←映画やミュージカルのサントラ大好き人間)。葉加瀬さん真ん中で、フルオーケストラを従えて映画音楽やミュージカル音楽だけのコンサート、いつか実現しないかしら。。

あ、そうそう、このあたりで(もっと早くから?)、「あれ?あの人なんかちょっと…??」と内心ザワザワする方もいらっしゃるかもしれません。

オーケストラの右端で演奏している方。

「・・・葉加瀬さん!?いや、そんなはずはないけど・・・でも・・・」

この方の正体は2部で明らかになります。前回のオーケストラコンサートに行かれた方は、そっくり度がさらに増したと思われることでしょう(^m^)

2回目のMCを受け、映画音楽が続きます。

まずは1961年公開の映画『さよならをもう一度』より、『ブラームスの交響曲第3番第3楽章

ブラームスの交響曲というぐらいだから王道のクラシック曲。なのに、映画のために作ったんじゃないかと思うような曲です。葉加瀬さんのアレンジがそうさせるのか、元からそうなのかは分かりませんが…。映画を見たことはないけど(ないんかい!)、どんなシーンで流れているのか気になります。

続いては、『ティファニーで朝食を』より『Moon River

私のように、映画は見たことがなくても曲をご存じの方は多いはず。葉加瀬さん曰く、無人島に1曲だけ持っていけるとしたら、この曲を持っていくらしいです。作曲は言わずとしれたヘンリー・マンシーニ。そうだ!『ブラームスの交響曲第3番第3楽章』も、どこかマンシーニの音楽を感じさせるんだ!

1部ラストの前に、何か忘れちゃいませんか?

はい、グッズ紹介です。

ダジャレシリーズ、今回は無類の紅茶好き、チェロの柏木広樹さんがブレンドした『はかセイロンティー』。お茶菓子には『はかセサミクッキー』。

ご自分でもおっしゃっていましたが、ネーミングにだいぶ無理が出てきてますぜ。ネタ切れですかい?

グッズ…と一括りにしていいのか分かりませんが、葉加瀬太郎シグネイチャーモデルのヴァイオリン『アントニオ・タロンティーノ』。お値段198,000円。コンサート会場で販売されているのは、葉加瀬さんのサイン入り。

これがですね、大阪1日目は持ってきた5挺すべて売れたそうです。

きっとそういう方は、買おうと思って来てるのよね。そう信じたいわ。そうじゃないと、気持ちの持って行き場がないもの(;・∀・) この日はどうだったのかな。試し弾きしてる人は見掛けたけど…。

1部ラストは『Wild Stallions

前回のバンド編成ツアー『SONGBOOK』で初めて聴いて、アルバム『SONG BOOK』を購入するきっかけとなった曲です。シビれるカッコよさ!そこにオケの音の厚みが加わり、一段とカッコよく仕上がっていました。

20分間の休憩を挟み、2部のスタート。

聞き覚えのある映画音楽をBGMに、オケの皆さんがスタンバイ。007?ピンクパンサー?何の曲かタイトルが分からずモヤモヤ。。ご存じの方、コメントお待ちしております(汗)

スタンバイ中にかかっていた曲は、『ウエスト・サイド・ストーリー』のプロローグだそうです。情報提供してくださった方、ありがとうございます!

2部の葉加瀬さんは、ダークレッドの燕尾服。

「2部はがっつり映画音楽ですか!?」と思っていたら、2部1曲目はまさかの『ウエスト・サイド・ストーリー』メドレー!!葉加瀬さんのコンサートには度々行っていますが、初めて聴きました。ええもん聴かせてもろた。

作曲者のレナード・バーンスタインといえば、指揮者のイメージの方が強いかもしれませんね。バーンスタインかカラヤンか、という感じ?(そうでもない?)

葉加瀬さんが行ったコンサートで最も印象に残っているのが、フェスティバルホールであったバーンスタイン指揮のオーケストラコンサートだそうです。

演奏されたのはマーラーの9番。1曲90分のとてつもない大曲。シリアスすぎてアンコールができない曲とのこと。マーラーといえば5番が有名ですが、葉加瀬さんのこの説明を聞いて、9番をぜひ聞いてみたくなりました。1曲90分か…。(なんとYouTubeでフルサイズの9番が聴ける!!)

曲が終わり、バーンスタインがタクトを置いても客席は静まり返ったまま。1分くらいしてスタンディングオベーションが沸き起こり、30分続いたそうです。拍手に応えるべく袖から出たり入ったりしていたバーンスタインが、最後にはコートを着て「もう帰っていい?」という感じでステージに現れたそう(笑)当時10代だった葉加瀬少年は、バーンスタインの出待ちをしてサインをもらったとのことです。

2曲目はテレビ朝日系スペシャルドラマ『津田梅子 お札になった留学生』より『New Beginnings』。​「いい曲ができた」と自画自賛する曲。ほんとにこの人は、すごいメロディーメーカーだわ。。

3曲目に行く前に、皆さんお待たせいたしました。オーケストラの右端にいらっしゃった葉加瀬さん・・・のような方の登場です!

正体はオーボエ奏者の最上峰行(もがみ たかゆき)さん。

前回も葉加瀬さんとをデュエットするために(?)追いパーマをかけたそうですが、葉加瀬さん曰くアレに味をしめ、去年から髪を伸ばし、さらに寄せてきたそうです。ほんとね、そっくりなの。髪型だけじゃなくて体型も。双子って言われたとしても誰も疑わないと思う(むしろ似すぎてて疑わしい?)。

そんな最上さんとのデュエット曲は『WITH ONE WISH

ヴァイオリンとオーボエの温かく穏やかな旋律にウルウルしました(最近お疲れモードだったもので。。)。このデュエット、CDに収録してくれないかなぁ。。

続いては『リベルタンゴ

1曲目の情熱大陸よろしく、前回も演奏された曲。そして前回のアレンジは、個人的には今ひとつだった曲(好きな曲であればあるほど、原曲に勝るものなし)。それが今回は、違和感のない「こんなリベルタンゴもあり」と思えるアレンジでした。ストリングスのボウイングも力強くて、音にも見た目にも迫力あり。

リベルタンゴは、libertad(自由)とtango(タンゴ)を合わせたピアソラの造語。葉加瀬流の新しいリベルタンゴへと進化していました。

本編ラストは『新世界

1曲目の『情熱大陸』と最後の『新世界』は、吠えるブラスを聴いて!!(←葉加瀬さんは?)アーティキュレーション(一音一音の音のつなぎ方や切り方)が最高にカッコいいから!!

あ・・・。

今さらですが、いつも拙ブログ(特に舞台の観劇レポ)を読んでくださっている方はご存じかと思いますが、私、着眼点が人とちょっと違うんです。すみません、今さらで(;´∀`)

ど派手な演奏に呼応するような大きな拍手で本編終了。

葉加瀬さんと音楽監督の羽毛田さん、指揮の水野さんは一旦袖に引っ込みますが、すぐ出てきてアンコールへ。

今回はSNSのアピールがないなぁと思っていたら、アンコール前にちゃ~んとありました。私もLINEのお友達登録はしているのですが、結構マメに(ツアー中はほぼ毎日)LINEが来ますよ。

アンコール曲は、葉加瀬さんが「これが弾けないとヴァイオリン弾きは仕事がない」という『チャールダーシュ

「指、どうなってますのん…」と思わずにはいられない速弾きです。葉加瀬さんのチャールダーシュは、リズムは軽やかでも一音一音に力強さを感じます。同じ曲でも、弾き手によって表現が全然違いますね。

全曲終了。

終了してからスタンディングオベーションになるまでが早かったです。自発的に立ち上がった人が多かったのでしょう。

このところ、運の使い方を間違って(?)首が痛くなる席(最前列かそれに近い席)が連続していたので、今回は全体が見える席で落ち着いて聴くことができました(それでもありがたいことに9列目)。前回のオーケストラコンサートでは、「このフレーズは誰が弾いてるんだろう…」と思っても舞台が近すぎてオケが見えなかったのが、今回は目でも耳でも楽しめました。

オーケストラコンサートが終わったら、次は秋ツアー。現在アルバム制作中とのことです。

またフェスティバルホールでお待ちしております☆

コメント

  1. プリン より:

    はじめまして!
    楽しく拝見しました。
    2部スタートのBGMはウエスト・サイド・ストーリーのプロローグです。
    大好きな映画(舞台)なので、なんでこのBGM?と思って聴いていたら、
    メドレーにつながり感動でした!
    私は国際フォーラムに伺いました。
    全部が素晴らしい演奏でしたね!
    https://youtu.be/u45OuzCPwW0

    • しろこ より:

      プリン様

      コメントありがとうございます^^
      スタンバイの時からすでにウエスト・サイド・ストーリーの世界だったんですね!
      おかげですっきりしました(笑)
      国際フォーラム、私もぜひ一度行ってみたいです♪

      しろこ

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